本格的な夏到来!電気代も上がり、今年はエアコンを控えてぜひ節電したいところですね。湿度の高い日本の夏を乗り切るために、先人たちが造り出した夏アイテムたちは、見た目だけでなくその機能もすばらしい優れ物ばかり。日本古来の夏アイテムをフル活用して、暑い夏を乗り切りましょう!
水につけて仰ぐ”水うちわ”で涼をとる
見た目が透けていて、それだけでも涼しげな水うちわは岐阜県の伝統工芸品です。水に浸して涼むという方法で涼をとることから「水うちわ」と呼ばれています。 表面の和紙、雁皮(ガンピ)紙という「美濃手漉き和紙」に、天然のニスを塗ることで、水に濡れても破れない強さになっています。
カーテンをはずして、すだれをかける
細く割った竹でできているすだれは、平安時代から使われている日本の夏のアイテム。カーテンやブラインドよりも風を通す構造になっています。紐で上げ下げできるロールタイプのものもあり、便利です。
よしずは室外機に立て掛けて節電効率UP
すだれと違い、よしずは葦(あし)でできている、室外で立て掛けて使用するもの。エアコンの室外機にある程度離して立て掛けることで、エアコンの効率がUPし、節電になる、と電力会社も推奨しています。午前中の涼しい時間帯に霧吹きでよしずに水を吸わせるとより効果的!
打ち水して真夏の気温を2℃下げよう
打ち水は江戸時代の庶民の知恵だそうです。道だけでなく、壁やベランダなどに打ち水すると良いそう。朝夕の涼しい時間帯に、日陰に巻くと効果的です。”みんなでいっせいに打ち水して、真夏の気温を2℃下げよう”をテーマに各地で行なわれる「打ち水大作戦」というイベントもあります。
い草マットを引いて湿度をコントロール
吸湿姓が高い「い草」は、湿度が高い時は湿気を吸い取り、乾燥してくると内部にたくわえた水分を放出して、いつも湿度を調節してくれています。まさに高温多湿の日本ならではのベストアイテムなんですね。い草の香りにもリラックス効果があるそうです。
ざぶとんや小物にもい草を取り入れる
湿気を吸い取ってくれるい草は、お客様にお出しする座布団にぜひ取り入れたいですね。い草を使ったごろ寝マットや枕など、べたつかず、さらっとしているので、夏のお昼寝をきっと心地よいものにしてくれます。
リラックス効果もある風鈴
風鈴の音は、小川のせせらぎや小鳥のさえずりなど、自然界の癒しの音と同じ3,000ヘルツ以上の高周波音が含まれていますそうです。聞いているだけで涼しさを感じるとおもにリラックス効果も期待できるとか。写真の鉄製の南部風鈴は透き通るような音色が魅力です。
蚊帳(かや)をおしゃれに取り入れる
エアコンが登場するまで、夏の必須アイテム代表だった蚊帳。風を通して、蚊は通さない優れアイテムです。ベッドの天蓋のようにおしゃれに取り付ければ、ロマンティックなムードも演出できそう。
見た目の涼しげな和菓子でもてなす
お客様に涼を味わってもらうのもおもてなしのひとつ。午前中に打ち水をして、い草のざぶとんを用意したら、涼しげな和菓子と冷茶をお出しできたら完璧!日本に生まれてよかった、と思える夏の風物詩たちです。
コツ・ポイント
見た目の涼しさを感じる日本の夏のアイテムたち。身近にありながらその機能性の高さに気がついていないものもありました。海外のインテリアもステキですが、日本の伝統的な工芸品や日用品をさりげなく取り入れたインテリアも、やっぱり落ち着いて魅力的ですよね。蚊帳の天蓋のように、それぞれの良さを知り、うまく取り入れていけるとステキですね。