これから家を新築する予定の方やマンションを購入予定の方、また結露に悩んでリフォームを考えている方の為にガラスの性能についてまとめてみました。
ガラスだらけのこの住宅 東京に実在するシェアハウスです
この家は、2011年に完成した『House NA』という名前のシェアハウスです。これは本当の住居で、すべてがスケスケのデザイン
外から見た様子 丸見えです
どうもカーテンで隠せるらしいですが。このスケスケの住宅、よっぽどしっかりした性能のガラスを使っていると推測されます。
これは ペアガラスと言われるガラスが二重になっているものの構造です
あいだに空間があることで、断熱性能のあるガラスとして現在多くのガラス窓やサッシメーカーが製造しているもの。一般的な結露対策の多くはこのタイプを使用しています。
一般的なペアガラスの現物です よーく見ないと二枚あるのに気づかない
よくあるのはガラス各6ミリ、スペース6ミリの合計12ミリという厚みです。メーカーによってはもう少し薄い商品もあり、今現在使用中のサッシ枠に合わせられる商品を持っているところもあります。
①断熱タイプと②遮熱タイプの二種類あります
二種類の中から選びます。一つは、①断熱タイプは、外の寒さを居室内に入れず、居室内の熱を外に逃さないもの。②遮熱タイプは、熱が中に入るのを遮断するので、夏の厚さ対策に良いもの。前者は寒い気候に、後者は暖かい気候に使用されるのが一般的です。熱を遮る加工が内側に施されているか、外側に施されているかの違いです。
窓辺に気持ちの良い空間を設置出来ます
窓際は、夏は厚く、冬は寒くて近寄りたくない人も多いかもしれませんが、ペアガラスだったら全く心配ありません。
このようなモダンな設計も可能に
窓ガラス部分が大きなこのようなデザインを可能にしたのは、ガラスの進歩もあります。
既存の窓をペアガラスに取り替えない場合の対策は何かあるのでしょうか
ガラスやサッシを取り替えないで出来る対策に、シートを貼るということが出来ます。ペアガラスは熱を遮るのは、商品によりますが大体60%前後、紫外線は90%遮る商品が一般的です。こちらのシートは、室内に入る熱と紫外線を遮るシートで、ガラスにあとから貼付ける事ができます。
ガラス面に貼る事で対策が可能ですが 注意が必要です
断熱フィルムといって、車のフロントガラスに貼るフィルムと同じようなものなのですが、このフィルムを貼ってはいけないガラスがあります。
フィルムを貼ってはいけないガラスはこちら
下記の3つのタイプのガラスには貼らないでください。貼ると、熱がこもって、写真のように枠内のガラスとの温度差が生じることで、熱割れを起すことがあります。
①ワイヤーガラス
②ペアガラス
③防犯ガラス
フィルムを貼れない大きな窓はどうしよう
ペアガラスでなく、フィルムも貼れないガラスの窓の場合はなにか対策はあるのでしょうか。
大丈夫 こちらのカーテンがあります。
遮熱カーテンとして、太陽の光りを遮ってくれます。他にもレースの遮熱タイプもありますので、暗くなる心配はありません。
窓が大きな物件をご検討の場合は ガラスをチェックしてね
こちらのスケスケの家のデザインを手がけたのは、建築界で世界的に活躍する藤本壮介(ふじもと そうすけ)さんという方です。2012年のヴェネチア・ビエンナーレの国際建築展で金獅子賞を受賞した日本館を手がけた一人です。
台湾に建設中の『21世紀のオアシス 台湾タワー』
藤本壮介さんは、台湾のデザインコンペで堂々選ばれた台湾タワーの建築士です。ユニークなデザインのタワーです。
ナイアガラの滝のようですね
2017年に出来上がるタワーのイメージパースです。日本人建築家っていろいろなところで活躍しているのですね。本当に素敵です。
コツ・ポイント
省エネ住宅とはよく聞きますが、省エネに向けた商品開発とともに、私たちの身体に関わる住環境もどんどん改善していることは素晴らしいですね。戸建てを扱っている知人の話では「外断熱」は重要で、雪国でも真冬に半袖で過ごせると言っていましたが、『健康と省エネ』に結びつく住宅の構造は、重要ですね。お住まいを検討中の方に、ペアガラスのお話し、お役に立てれば嬉しいです♡。