レイモン・サヴィニャック(Raymond Savignac)は、パリに生まれ、94歳まで活躍したフランスを代表するポスター画家です。日本でも森永チョコレート、サントリーなどのポスターを手掛けました。サビニャックのポスターは、鮮明なユーモアとエスプリ溢れる作風で、世界中で愛されています。物足りなかったお部屋の壁をユーモアあふれるお洒落なインテリアで飾ってみませんか?
DOP MONSAVON (牛乳石鹸)1954年
モンサヴォンの石鹸の広告。直訳すると「体を洗って、良い香りをさせて」という意味。お風呂が楽しくなるような、フレッシュなイメージを感じさせられるイラストです。
CHOCOLAT TOBLER(ショコラ・トブレー) 1951年
お菓子メーカーの依頼で作られたもの。広告としては使用されず、フランスのEditions Cloue社がサヴィニャックとの契約締結によってリ・プリントした「ショコラ・トブレー」。愛くるしい少年の表情は、多くの人に愛され、サヴィニャックの代表作となっています。
COLLEN 1986年
運送会社の為に作製された作品です。配達員がトラックをかついでいるというシンプルなユーモアが微笑ましいですね。
Tintin Orange 1962年
1980年代にベルギーで開催されたタンタン展で限定販売されたサヴィニャックのポスターです。オリジナルは1962年にリトグラフ印刷されましたが、大変高価でとても大きなサイズ(120X160 or 240X320)でした。オフセット印刷が1980年代に出来ました。サイズも一般の住宅にちょうどいい80X60になりました。
DOP JOURNEE DES ENFANTS PROPRES 1953年
モンサヴォンのシャンプーの広告。直訳すると「清潔なこどもの毎日」。ぞうのシャワーがユニークです。シャンプーをいやがるお子さんを説得するのに良さそうですね。
Quinzaine de la laine 1952年
羊毛キャンペーンの広告。 直訳すると「ウールの2週間」。羊の優しい表情が、心を和ませてくれるポスターです。
AIR FRANCE 1956年
1956年のエールフランスのポスター。キリンの体に描かれている国旗は、エール・フランスが就航する国々です。その国々が「首を長くして待っている」という意味のようですが、おもしろい発想ですね。フランス国旗の3色で描かれた飛行機もフランスらしいイメージ。
LANVIN 1961年
1960年代のチョコレートLANVINの広告です。おおかみと赤ずきんちゃんです。かわいらしい絵は、こども達も興味を持ちそうです。
LA GUERRE DES BOUTONS (わんぱく戦争) 1961年
1961年のフランス映画 わんぱく戦争(ボタン戦争)のポスター。映画公開と共にプリントされたもので、実際にフランスの街頭で広告として張られていました。160x120cmとかなり大きくお部屋に飾ると存在感があります。鮮やかなカラーにPOPなイラストがお部屋の印象を明るくします。
サビニャックの絵がいろいろに。
サビニャックの絵は、年齢や国境を超えて愛されています。ポスターとして飾るだけでなく、いろいろなアイテムに使用されています。こちらは、グラス。左から1951 フランス旅行会社。中央が先ほどのわんぱく戦争。右がエール・フランスのきりん。
わんぱく戦争のカラフルグラス
50年以上も前のデザインとは思えないですね。サビニャックを知らないこどもでも喜びそうな楽しいグラスです。
サビニャックのサイン
バックには、自筆のサインの忠実な刻印があります。
DOP JOURNEE DES ENFANTS PROPRES
現物は少し濃いめのブルーのようです。印刷によって印象が少しかわります。
トゥルーヴィル・シュル・メール市内の壁画
サビニャックが晩年を過ごした北フランスのリゾート地、トゥルーヴィル・シュル・メール。市内では、サヴィニャックのポスターが街角のあちこちで壁画となっています。当時の侯爵たちの建物を改造した美術館、ヴィラ・モンテベロ美術館にはかわいいサヴィニャックの作品が多数飾られています。
コツ・ポイント
インテリアの壁がさびしいときにポスターを飾るのはとても手軽で便利。でも、いざポスターを選ぼうとするとどんなのを選べばいいのか迷います。サビニャックに代表される企業の広告に使用されたデザインのポスターは、カジュアルなお部屋を品よく明るくしたい方におすすめです。値段は、シルクスクリーンや美術印刷、ポスター印刷など印刷の種類で大きく違うので、予算に応じて選んでください。また、額の色や形でもイメージが変わります。クラシカルなインテリアには、少し装飾のあるものを。また、カジュアルなところでは、ナチュラルウッドやカラーの枠で楽しんでみてください。