スウェーデン北部、北極圏に入っておよそ200km北に位置する鉄鉱石鉱山の町キールナ。その郊外ユッカスヤルヴィ(Jukkasjarvi)に『アイスホテル(ICEHOTEL)』という氷だけで出来たホテルがあります。
オーロラ観測に便利で人気のあるホテルで、宿泊できるのは毎年12月以降から冬季限定。近くを流れるトルネ川から切り出した氷で造り、春がくると溶けて川へ戻っていきます。
氷のベッドに、トナカイの毛皮
お部屋には雪と氷のみでできたベッドが置かれています。その上にはトナカイの毛皮が敷かれ、寒冷地対応の寝袋に入って眠ります。-15℃位まで対応できる寝袋だそう。
雪と氷だけで出来たホテル
壁、天井も雪と氷でできています。ホテルとしてのベッドルームのほか、アイスバー ICEBAR と呼ばれるバーカウンターや教会なども設けられています。
氷でできていると思えないほど精巧できちんとした建造物。日本には雪で作る「かまくら」という文化がありますが、その想像をはるかにしのぐスケールです。
室内は-5℃、外気は-30℃
室内の温度は-5℃前後。外の温度に比べれば、意外と寒くないかもしれません。ちなみに外は-30℃以下…!考えるだけで涼しい気分になりますね。
宿泊できるスイートルームは毎年多数のデザイナーがデザインして制作しますが、春には溶けて川となってしまいます。冬にがくるたびに違ったデザインを楽しめる『アイス・スイートルーム』つまり、氷のベッドルームの2014年版をみてみましょう。
繊細で美しい彫刻のスイートルーム
雪と氷で実現された、荘厳で美しいまでのベッドボード。余りの美しさにうっとりしてしまいます。
美しい彫刻の柱
雪と氷でできたアイスホテル棟には、通常の2人用のお部屋、ファミリー、グループ向けのお部屋、そして素晴らしい氷の彫刻で飾られたアートスイートのお部屋が用意されています。
BEFORE THE BIG BANG
イングランド出身のデザイナーによる作品。シェル型のベッドがオシャレ。くずれてこないのか、つい心配になってしまいます。
ナルキッソスをイメージした部屋
ストックホルムの彫刻家 Nina Hedman さんと、Magnus Hedman さんによる作品。水辺にかがんで、自身の顔を覗いて水に落ちたというギリシャ神話のナルキッソスをイメージした部屋。
ちなみにMagnus Hedman さんは普段スーパーの冷凍食品コーナーで働いているそうです(笑)彫刻家の甥っ子だそう。
こんなところに地下鉄が!
Marcus Dillistone & Magdalena Åkerströmさんの作品。
これは子供も大喜びしそうなデザインのスイートルームです。
アーティスティックなスイートルーム
この部屋のデザインはアイスデザイナーのMikael Nille Nilsson さんと グラフィックデザイナー Ingemar Almeros さんによるもの。デザイナーズホテルっぽい一室。
仕切りは布のカーテンのみ
氷のベット以外の設備は、トナカイの皮がしいてあり、部屋の入口は布のカーテンがあるのみ!
ちなみに、ICE HOTELには自由に出入りできますが、泊まっていない人は入場料を取られるそうです。
町並みの間接照明
メルヘンな気持ちになれる一室ですね。
こんなに楽しいお部屋も
色々なタイプのお部屋があって楽しそう。
全てが氷でできている!アイスバー ICEBAR
2013-2014年のアイスバーがこちら。CEHOTELの氷の棟は氷で作られているため、毎年内容が異なります。メインホールに設置されるシャンデリアを除いた全てを毎年作り直されるそうです。
全て氷でできたカウンター
カウンターはもちろん、棚やテーブルやスツール、グラスなども全部氷でできています。
トルネ川の氷でできたグラス
氷のカウンター越しにバーテンがトルネ川からとった氷のグラスに入ったカクテルを作ってくれます。
グラスももちろん氷です。
寒そうだけど、楽しそう!
バーテンダーは完全防備!
さすがにバーデンダーも完全防備です。-5℃の室内で飲む、冷たいカクテルは、あまりに寒くてあまり進まないという話も聞きます…。
氷の壁に透けて見える人影
家具や仕切りももちろん氷で出来ています。
純白のレセプション
こちらはがレセプション。2013-2014シーズンの氷のホテル棟のオープンは12月中旬でした。
このホテルは人気が高い為、宿泊の30日前からキャンセル料が100%かかるそう。
くれぐれもノリで予約しちゃわないようにお気を付けください!
コツ・ポイント
◆アイスホテル (アイスルーム)
Icehotel Jukkasjarvi (Ice accomodation)
住所:Marknadsvaegen 63;981 91 Jukkasjaervi;Sweden
日本からもツアーがでているようなので、気になる方はぜひ氷のベッドルームで一夜を明かしてみてください!