レザークラフトは、ハンドクラフト界の中でも人気のあるジャンルで、男性でも趣味にされている方が多いことでも知られています。革の種類やテクニックによって、さまざまな表情の作品を作ることができるレザークラフトにまつわるあれこれをまとめてみました。
レザークラフトって何?
革を使ったクラフト
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レザークラフトは、その名の通り革を使ったクラフトです。カードケースやお財布、キーホルダーなど、いろいろな作品を作ることができます。
クラフトの中では、男性の愛好家が多いジャンルでもあります。
レザークラフトの魅力
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レザークラフトの魅力はいろいろありますが、一番は高級な革製品を安価に手に入れられることかもしれません。本革の製品は、価格が高いモノが多いですよね。革そのものが高価な場合もありますが、販売しているブランドのネームバリューが価格を引き上げていることもありそうです。
1つ1つ手作業で進められる製作工程を考えると、熟練した職人さんへの価格と考えることもできますが、それでもやっぱりお高いもの。自分で作成するなら、その分を安価に抑えることができます。
世界に1つのオリジナル
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また、ハンドメイド全般に言えることですが、世界でたった1つのオリジナル作品を作ることができるという点も、レザークラフトの魅力です。
たとえシンプルな形の作品であっても、選んだ革の材質や色などによって、まったく違う表情の作品が出来上がります。ステッチのテクニックや色の色などでも印象が変わりますね。
愛着もひとしお
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こちらは、レザークラフトで作られたデジカメケースです。革の組み合わせやデザイン、ベルトの長さなど、全て自分好みに作ることができます。自分好みのデザインで作った作品は、愛着もひとしおですね。
意外と簡単なレザークラフト
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レザークラフトは、なんとなく敷居が高いと感じる方もいらっしゃるかもしれません。けれど、実は、簡単にレザークラフトの作品を作ることができます。
レザークラフト初心者さんは、シンプルなデザインのものから挑戦してみましょう。レザークラフト独特の作業工程や、用語などに最初は戸惑うかもしれませんが、一度作品を作ってみるとコツがつかめます。
いろいろな技法を使って
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意外と簡単なレザークラフトですが、いろいろな技法を使って複雑な作品を作ることもできます。
こちらは、鮮やかなブルーが印象的なキーケース。白いステッチを効かせたり、包みボタンも革で作ったりとさまざまなアイデアを使って仕上げています。
中を開くと
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キーケースを開くと、中はこのようになっています。レザークラフト用のさまざまなパーツが売られているので、作りたい作品に合わせて必要なパーツを購入することができます。
そして、奥深いレザークラフト
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レザークラフトは、知れば知るほど、作れば作るほど、奥の深い世界でもあります。これも、どんなジャンルのものにも当てはまるかもしれませんね。
いろいろな技術を追求したり、新しい材料や工具を使ったりと、いくつになっても楽しむことができる世界です。
こちらは、ウエスタンブーツ型のバックチャーム。ちいさなブーツが、驚くほど精巧に作られています。
初心者に向いているのは?
パーツが少ないものから、はじめよう
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レザークラフト初心者の方にオススメなのは、「パーツが少ないもの」です。カットしたり、縫ったりという工程が少ないものを選んで、挑戦してみるといいですね。
たとえば、パスモやSuicaなどのカードや、IDカード入れ。平面的なデザインで、工程も多くありません。ブックカバーや手帳カバーのようなカバー類もそうですね。
シンプルなコードクリップ
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こちらはとってもシンプルなコードクリップです。革をカットして、コンチョで留めるだけでできてしまいます!さりげなくスタイリッシュなハンサム小物ですね。
こんな風に使います
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イヤホンやコード類をくるくるっ巻いて、このクリップでまとめるだけで、すっきりします。
慣れてきたら、複雑な工程に
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レザークラフトで、最も人気のある作品は「お財布」です。それも、カードポケットや、コイン入れのついたロングウォレットタイプ。好みの革を使って、オリジナルのデザインを楽しんでいる方も多くいらっしゃいます。
まずシンプルな工程の作品を1つ作ってみると、コツがつかめるようです。コツがわかれば、工程数が多い作品にもどんどん挑戦することができますね。
ペンやコイン、スマホなどのケース類も、人気があります。
お財布
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キレイなピンク色のお財布です。こちらもハンドメイドのレザークラフト作品です。
お財布は、ジッパーを取り付けたデザインのモノなど、工程が細かくなったり、多くなったりしますが、基本的なコツがつかめていれば大丈夫です!
スマホケース
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シックなカラーコンビネーションがオシャレなスマホケースです。こちらは、沖縄県の宮古島にあるレザークラフトのお店「6T leather works」の製品です。
全て手縫いで作られたケースは、風格を感じますね。こんなすてきな作品が作れるようになったら、うれしいですね。
レザークラフトに必要なモノ
1.革
レザークラフトを作るためには、まず革が必要です。いろいろなサイズがありますが、小さめのものを選ぶと無駄がありません。
この革は、動物の皮ですが、皮そのままではありません。「なめし」という工程を経て素材として使用できる革になります。皮はSKIN(スキン)、革はLEATHER(レザー)と呼ばれています。
「なめし」には、いろいろな方法があります。なめし方によって、特性があります。
タンニンなめし(Vegetable tannage)
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タンニンというのは、木の皮などから抽出した、いわゆる「渋」のことです。一般的に使用されているのは「ワットルエキス」、「ケプラチョエキス」、「チェストナットエキス」などです。
「ワットルエキス」は、南アフリカに産するミモザの樹皮から抽出します。「ケプラチョエキス」は南米のケプラチョ(ウルシ科の植物)から、「チェストナットエキス」は、ヨーロッパのクリの木質部から抽出されたエキスです。
こうしたタンニンのエキスを溶かした液を使って、革をなめします。なめしあがった革は、表も裏も、さらには断面にもタンニンが染みこみ、淡い茶褐色になります。さらに、革自体がふくらんで、強度も出るそうです。
初心者の方には、ヌメ革がオススメです。レザークラフトで使う革としては定番です。ヌメ革は、染色していないタンニンなめしの革です。経年変化で色が変わっていきます。使い込むほどあめ色になっていくのです。
耐久性があること、擦れに強いことなども人気の理由です。また、水に濡らすと、かんたんに形を曲げることができ、乾くと曲げた状態で固まるという性質もあります。
牛ヌメ スムース 無地
サイズ:17cm×12cm
厚さ:2.5mm・2.0mm・1.5mm・1.0mm
¥540 (税込)
クロームなめし(Chrome tannage)
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レザークラフトに向いている革には、クローム(クロムという場合も)なめし革というものもあります。こちらは「金属なめし」と呼ばれるもののの一つで、塩基性硫酸クローム液を使ってなめします。
こちらはヌメ革よりも価格が安く、やわらかい革です。染色されている革なので、カラーバリエーションも豊富です。やわらかすぎるので、かっちりしたデザインには向かないという声もあります。また、刻印やカービングはできません。
牛スムース ブラウン
サイズ:35cm×25cm
厚さ:1.7mm
¥1,946 (税込)
素材によるちがい
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レザークラフトに使用される革は、素材別にもさまざまな種類があります。手に入りやすく汎用性の高いものから、希少価値のある高級品、珍しい動物の革など、価格も特性も異なる革があります。
ここでは、代表的な革をご紹介していきます。
素材別1.カーフ(牛革)
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レザークラフトでは牛革が一番多く使われています。牛革には、いくつもの種類があります。
カーフは、生後3ヶ月から6ヶ月のみの仔牛の革を指しています。数が少ないことから、高級品になっています。
生後間もない仔牛なので、傷が少なく繊維も細く、表面がキメ細かいところが特徴です。
素材別2.キップ(牛革)
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キップは、生後6カ月から2年までの牛の革のことを指します。キップもまだ仔牛と呼ばれる年齢なので、表面のキメが細かく、傷も少ないという特徴があります。
革には厚みがあり、強度もあるため、いろいろな作品に使うことができます。お値段もカーフよりも抑えめなので、高級品の中では手ごろな材料となります。
素材別3.ステアハイド(牛革)
出典: tre-watcher.blog.so-net.ne.jp
ステアハイドは、レザークラフトの素材として最もポピュラーな革です。こちらは、生後2年以上が経った牡牛の革です。さらに条件があり、生後3カ月から6カ月の間に去勢された牡牛のみがステアハイドになります。
数が多く流通していることもありますが、革の厚みが均一で、あまり傷もないので人気があります。キップのように、表面もキメ細やかです。
同じ年齢の牝牛の革はカウハイドと呼ばれ、ステアハイドよりも薄くなめらかです。
素材別4.ブルハイド(牛革)
出典: tre-watcher.blog.so-net.ne.jp
ブルハイドは、画像の通りかなり厚みがあります。こちらは、去勢されずに育った生後3年以上の雄牛の革です。丈夫で強度があります。
素材別5.ピッグスキン(豚革)
耐久性に優れた豚革は、鞄に最適といわれています。スエードや薄く柔らかな衣料用など、いろいろな加工ができることも特徴です。日本産の豚革は、海外にも輸出されているそうです。
ピッグスエード
サイズによって価格が変わります。
¥1,039 (税込)
素材別6.コードバン(馬革)
コードバンは、馬革の中でも最高級品です。なぜなら、とても希少だからです。ヨーロッパで飼育されている食肉用の農耕馬の皮、しかも臀部の厚い皮だけをコードバンと呼びます。この食肉用の農耕馬自体が、年々飼育数を減らしているため、1頭からごくわずかしか採ることのできないコードバンは価格も高くなっています。
コードバンは「革の宝石」と呼ばれるほど、表面のきめの細かさとツヤに特徴があります。なめらかでしっかりとした肌ざわりです。
オイルコードバン
サイズによって価格が変わります。
¥10,368 (税込)
素材別7.ホースハイド(馬革)
コードバン以外の馬革は、ホースハイドと呼ばれています。牛革に比べると強度は落ちるようですが、そのかわりやわらかく、袋物などを作るのに適しています。
馬革
サイズによって価格が変わります。
¥2,430 (税込)
ほかにもこんな革があります
レザークラフトの素材として代表的な、牛革、豚革、そして馬革をご紹介してきましたが、ほかにもいろいろな革があります。それぞれの特徴をふまえて、作りたいクラフト作品に合った革を選んでみてください。
ヒツジの皮は、子羊のものをラムスキン、大人の羊のものをシープスキン、またはヤンピーと呼んでいます。薄く柔らかな革は、衣料用としても幅広く活用されています。
小羊革(ラムスキン)
サイズによって価格が変わります。
¥810 (税込)
羊革(シープスキン)
サイズによって価格が変わります。
¥1,296 (税込)
ヤギ革も、仔ヤギのものはキッド、大人のヤギのものをゴートと区別しています。キッドはやわらかくなめらかな質感で、高級な手袋などによく使用されていますね。耐久性があるヤギ革は、パキスタンやインドが主要な原産地です。
ヤギ革
¥6,480 (税込)
日本でも古来武具に使用されてきた鹿革。ネイティブ・アメリカンも古くから鹿革を利用してきたそうです。しなやかさと強度をあわせ持ち、通気性もよく水にも強いという特性があります。
鹿革
サイズ:タテ30cm×ヨコ30cm
¥1,900 (税込)
エキゾチック・レザー
レザークラフトに使われる革には、ここまでご紹介してきた哺乳類の皮のほかに、爬虫類や両生類、魚類の皮もあります。これらをまとめて、エキゾチック・レザーと呼んでいます。エキゾチック・レザーは、表面に独特の模様が付いているものが多いので、デザイン的にも人気があります。
トカゲ革はリザード(Lizard)と呼ばれています。独特なウロコ模様が特徴的です。中でもリング状に模様がある「リングマークオオトカゲ」は人気が高いそうです。
トカゲ革
全長:28cm前後
最大幅:16cm前後
¥1,058 (税込)
カエルの革は、ウシガエル(ブルフロッグ)が原料となっています。固めのイボがついていますが、なめされた革はとてもなめらかでしなやかです。縁起がいいといわれるカエル革は、お財布に使われることも多い素材です。
カエル革
サイズ:最大幅15cm以上
¥3,240 (税込)
「牛革は30年、エイ革は100年」という言葉があるほど、上部で長持ちするといわれているエイの革。画像のように、ちいさな水玉模様がびっしりと広がった表面には、ツヤがあります。
エイ革は、スティングレー(Sting Ray)、ガルーシャ(Galuchat)梅花皮、カイラギ(Kairagi)など、いろいろな呼び方があります。
エイ革
サイズ:タテ43cm×ヨコ43cm
¥22,680 (税込)
ヘビ革には、ダイヤモンドパイソン(ニシキヘビ)やコブラなどのように、大きな柄のあるものが人気です。一般的にミズヘビと呼ばれるちいさな模様のヘビ革は、パイソンに比べると安価で購入できます。ヘビ革は、ウロコがはがれていたり穴があいている場合もあるので、なるべく手にとってチェックする方が安心です。
ほかのレザーと組み合わせて、アクセント的に使っても存在感があるヘビ革です。
ダイヤモンドパイソン
平均サイズ:3m前後
1mの価格11,109円
¥30,858 (税込)
ワニ革は、エキゾチック・レザーの中でも王様のような扱いを受けています。なんといっても、その存在感には圧倒されます。価格が高いこともありますが、独特のウロコ模様は、王者の風格がありますね。
ワニの種類によって、「クロコダイル」、「ガビアル」、「アリゲーター」の3種類があります。産地によっても価格が異なります。
クロコダイル(ワニ革)
全長:約155cm
規格幅:約45cm
¥137,781 (税込)
2.工具
レザークラフトに必要な工具は、いろいろありますが、基本的なものをご紹介していきましょう。
2-1.カットする
まずは、革をカットするためのもの。革は厚みがあり、固いので、普通のハサミやカッターではキレイに切ることが難しい場合もあります。レザー用の工具を用意すると、格段にちがうとのこと。初期投資になりますが、そろえておくと長く使うことができますね。
極上革包丁
サイズ:24mm巾
¥7,344 (税込)
スーパーハード はさみ
¥1,620 (税込)
2-2.穴をあける
続いて穴をあける工具が必要です。革を縫い合わせるために穴を開けておく必要があるからです。そのときに使うのが「菱目打ち」と呼ばれる工具です。フォークのような形をしています。指す部分が2本のものや4本のもの、6本のものなどがあります。
プロ菱目打 3本目
サイズ:5mm巾
¥864 (税込)
DREAMPARK 革細工 レザークラフト 道具 工具 菱目打ち 4本 セット 1本目 2本目 4本目 6本目 4mm/3mm ピッチ 各種ご用意 (シルバー 1本目 2本目 4本目 6本目 3mmピッチ 4本セット)DR437
¥1,690 (税込)
前の穴に1本目を入れて
出典: kabocha-heads.com
菱目打ちで穴を開けていく際には、まっすぐのラインになるようにすることと、穴の間隔を一定に保つことがポイントになります。
こちらの画像は刺す部分が4本になっているタイプの菱目打ちを使っていますね。この場合は、前にあけた4つの穴の、4番目に、刺す部分の1本目を入れて打つと、等間隔に穴をあけることができるそうです。
こちらは菱目打ちの種類と、穴の開け方を中心に、レザークラフトの制作過程を説明してくれる動画です。
2-3.たたく
菱目打ちを使うときは、目打ちの頭を木槌でトントンとたたくようにします。
木づち タイコ
¥1,134 (税込)
2-4.縫う
レザークラフトの各パーツを縫い合わせるためには、専用の糸が必要になります。一般的に使われているのは、麻糸の1種であるエスコード。価格もお手頃で、手縫いに適しています。
シニュー糸というものもあります。プロの職人さんなども使っているといわれる糸で、もともとは鹿の腱から作られていたそうです。これは、天然シニュー糸と呼ばれています。現在市販されているシニュー糸は、人工の繊維が使われています。革に優しく、摩擦にも強い糸です。
エスコード麻糸(中細)
色:ベージュ
長さ:30m
¥404 (税込)
シニュー ナチュラル
約200m(約0.5ポンド)
¥3,024 (税込)
レース針
サイズ:3mm
¥64 (税込)
レザークラフト、糸の通し方
レザークラフトの糸の通し方を見せてくれる動画です。ちょっとしたコツがあるようです!
2-5.基本セット
基本的な工具類がセットになったスターターキットもあります。
革手縫い工具 基本7点セット
セット内容:
4本菱目打5mm巾
2本菱目打5mm巾
仕立て用目打S
手縫い針(短)3本
スムース糸(細)
ミニゴム板(長方形)
ボンド
¥2,260 (税込)
ハンドソーイングツールセット
セット内容:
ビニプライ(152×275×6㎜)
ゴム板(150×220×6㎜)
木槌タイコ小
カッター
プロステッチンググルーバー
丸錐
プロ菱ギリ中
プロ菱目打(4㎜巾)4本目・2本目
ミニロウ
白ボンド(50㏄)
トコノール(20ml)
エスコード麻手縫い糸(中細)生成
丸針2本
手縫いガイド
¥8,100 (税抜)
レザークラフト基本セット
セット内容:
木槌
スーベルカッター
エールダイ(赤・青・黄・茶・黒)
白ボンドミニ
水性ラッカー
ゴム板小
レース針32本
ハトメ抜き7号
基本刻印6本・金巻刷毛10号・白筋ちがい刷毛1.5号・唐筆2本
ペンケースキット
コースター丸型5枚キット
タテ型パス入キット
三連キーホルダーセット
角型マチなし小銭入れキット
札入(札入マチ付)キット
試し革
¥16,578 (税込)
レザークラフトの用語集
銀面(ぎんめん)
出典: item.rakuten.co.jp
銀面(ぎんめん)というのは、なめされた革の表面のことを指します。これは、英語の「Grain(グレイン)」が「ギン」に聞こえたことが由来だと言われています。
明治時代にドイツやイギリス、アメリカから技術者を招聘して、近代的な革なめしの技術を学んだ日本。そのときから、革の表面は「銀面」と呼ばれるようになったそうです。
床面(とこめん)
出典: seiwa-net.jp
床面(とこめん)は、英語で「Flesh Side」と呼ばれています。これは、なめした革の「裏面」の事です。
一般的に、処理をしていない状態の床面は毛羽立っています。そのため、トコノールやCMCなどの「ふのり」を塗って丁寧に磨くことが必要です。この工程を「床仕上げ」と呼びます。
床面を出さないようにするテクニックもあります。これは「裏張り」と呼ばれるもので、2枚の革を張り合わます。
コバ
出典: yaplog.jp
コバは、革の端や革の切断面の事です。レザークラフトでは、コバを丁寧に磨いて、革本来のツヤ感を出した作品が多いようです。「コバが命」と言う方もいらっしゃるほどです。
コバ磨きの作業には、非常に手間がかかります。CMC(ふのり)などの磨き剤をコバに塗って、スリッカーと呼ばれる道具で磨くのが一般的ですが、水で磨いたり布で磨く方法もあります。
コバの角部をヘリと呼びます。
コンチョ
出典: p-leather.net
コンチョは、金属製のドーム状のボタンのことです。ホックの頭として使われることが多いパーツです。ニッケルやシルバー、真鍮や銅などの金属が使われ、デザインやサイズもいろいろなバリエーションがあります。古銭を使ったコンチョも人気があります。
コンチョには、ネジ式とループ式があります。レザークラフトの作品で、ホックの頭として使う場合は、ネジ式を用います。
かがり
出典: www.tuzie.jp
パーツを縫い合わせるときに、糸ではなく革紐を使うテクニックをかがりと呼びます。この時使用する革紐は、「革レース」と呼ばれています。
ミシンではできないテクニックなので、かがりの作品は全て手縫いになります。