建築家に聞いた！住まいにグリーンを上手に取り入れる方法［すむすむ］

空間に彩りを添え、心をリラックスさせてくれるグリーン。庭や玄関、部屋の中など住まいに効果的に取り入れたいものです。グリーンを上手に生かす方法を、建築家の熊澤安子さんに教えてもらいました。

庭の樹種選びに迷ったら、テーマを決めて印象アップ！

出典: sumai.panasonic.jp

グリーンは取り入れ方次第で住まいの印象が大きく変わります。特に庭の場合、テイストの異なる木々を多種植えてしまうと、統一感がなくなってしまいがち。「そんなときはエリア別にテーマを設けるのもおすすめです」。例えば「果樹の道」などエリアごとにテーマを決めてれば、１つの庭でさまざま庭園が楽しめて、トータルイメージがすっきりまとまります。

庭でも家の中でも、エリアごとにテーマを決めてグリーンを楽しもう！

出典: sumai.panasonic.jp

エリアごとに植物のテーマを決めるというアイディアは庭だけでなく、部屋の中で寄せ植えや鉢植えを楽しむときにも参考にできそうです。部屋のコーナーごとに、テイストの同じ鉢植えをまとめてみるなど、庭と違って室内なら気軽にバリエーションを楽しめますね。

二世帯住宅を温かくつなぐ、緑豊かな庭

出典: sumai.panasonic.jp

二世帯住宅を建てるときは、プライベートスペースを分けて「ある程度は別世帯としてつくることがポイント」という熊澤さん。一方、二世帯住宅ならではのつながりも大切にしたいですよね。そこで、おすすめするのは、緑豊かな１つの庭を共有すること。同じ庭の緑を眺めているというつながりが意識でき、一歩庭に出れば、祖父母と孫のふれあいの場にもなります。ゆるやかにつながりを保つことで、お互いが安心感を持って心地よく暮らせる住まいになりますよ。

二世帯におすすめの緑のある暮らし

気持ちを切り替えてくれる緑に囲まれたアプローチ

出典: sumai.panasonic.jp

玄関から家の入口までのアプローチを緑で彩ることで、「気持ちの切り替えができる時間になります」と、熊澤さん。長いアプローチが取れない場合は、「玄関前に背の高い木を植えることで、その木を回り込むような動線が生まれ、アプローチ的な役割を果たしてくれますよ」とアドバイスしています。家に入る前に一呼吸おける“間”が、住まいの充足感をいっそう高めてくれそうですね。

不利な条件を利用したアプローチ

出典: sumai.panasonic.jp

熊澤さんのご自宅は家の入口から玄関まで、20m以上のアプローチがあります。出入り口の通路が狭くなる「旗竿地」と呼ばれる不利な条件の土地ですが、長いアプローチの両端に青々とした紅葉を植樹して、その先に現れる住まいへの期待感を高めています。「外の喧噪を忘れて住まいをより楽しむことができるんです」と熊澤さんもお気に入りのようです。

出典: sumai.panasonic.jp

さりげなくライトアップされた夜の庭。木々の葉の影が動く姿にも風情を感じられ、夜も楽しめる素敵な庭になります。

玄関前に植えると印象が変わる木とは？

関連情報：窓から見たときに、遠近感が生まれる木の植え方

出典: sumai.panasonic.jp

さりげなくライトアップされた夜の庭。木々の葉の影が動く姿にも風情を感じられ、夜も楽しめる素敵な庭になります。

コツ・ポイント

住まいにグリーンがあることで、空間に彩りを与え、心を落ち着かせる効果が期待できます。樹種選びや配置など、グリーンの取り入れ方次第で、住まいのテイストも変わってきます。庭や玄関に植えたグリーンがどう育っていくかを想像しながら、住まいづくりをするのも楽しみのひとつですね。