日本人建築家の西沢立衛氏が、家庭用植物をふんだんに外観に取り入れて、道行く人がついつい振り向いてしまいそうな家を完成させました。ここ、見るからにビルが建ち並ぶ、都心の狭小空間。しかも日当りの悪い周辺環境。しかしながら、グリーンの外観の中には、しっかり居住スペースが区切られた、工夫でいっぱいの室内が広がります。
都内にこんな家があった!
雑居ビルの合間に建つこの緑の家は、植物によって、外観からプライバシーを守る設計。
日本人建築家の西沢立衛のデザインした家「ハウス&ガーデン」です。
角度を変えてみると・・・
ビルに挟まれた4階建ての家。
正面から見ても、上から見ても、しっかり中が区切られているために、丸見えになることがありません。
各階に庭があるような、垂直の庭
まるで建物が大きなプランターに見立てられているかのような全体図ですね。
プライバシーも万全
緑のカーテンのないところはしっかりプライバシーを守るカーテンを。
この隣にはベッドルームがあります。
狭さを感じない室内も魅力
屋外エリアに大きな植物を置いて、壁のように見えるだけであり、室内はしっかりスペースを確保し何不自由ない生活空間です。
グリーンハウスのような空間
植物を楽しむ専用の空間もあります。
生活空間とは別になっているサンルームのようなお部屋で、これも立派な暮らしのスペース。
仕事のアイディア浮かびそう。
デザイナーズらしい空間
どこか無機質で、でもあたたかい光を吸収する土台もある、デザイナーズルーム。対話のしやすい、最上階の多目的スペースのようです。
狭いながらに広さを強調できるこうしたスペースの確保も、建築家のなせるワザ。
グリーンを最大限に美しく魅せる
透き通った透明のガラスや手すりの存在が、グリーンを美しくみせます。
半螺旋の曲線もきれいですね。
足場の邪魔にならない、グリーンの配置もさすが
階段などの住居スペースの妨げにならないようにしつつも、グリーンを最大限に使った壁。
一階にはキッチン、二階には寝室があり、縦型でも使い勝手のいい設計だそうです。
こんなところにも一工夫
室内の様子が見える円でくり抜かれた天井。
覗き込むやいなや、グリーンが目にはいります。周囲の日当りが良くないので、天を仰ぐスタイルに工夫しています。
室内のグリーンにもしっかり光を届けて
天窓から差し込む光は、室内のグリーンのためのもの、といわんばかりの設計。
明るさを確保できるメリットの一方で、植物の存在を考えたつくりになっているのも、建築家ならではのアイディアかもしれません。
コツ・ポイント
二人の作家さんが住まうこの家。オフィスとしても使っているそうです。
リビング、キッチン、寝室、ワークスペースと全てを完備していながら狭小住宅であることを感じさせない設計に驚きですね。