住宅地の一角に、とても細くて狭い小規模のオフィスビルがあるのはよく見られる光景です。今回ご紹介するのは、そのビルを住まいに変えてしまったというご家族の家。奥まったビルの建物内に、光を届けるのはとても難しいことでした。けれども、明るくてとても住みやすい家に変身したのです。では、どうやってそんな快適ライフを手に入れられたのでしょうか?
■今回ご紹介する家は
場所は大阪市西区靭公園。アパレルブランドを経営されるご夫婦が新しい住まいに選んだのは、この住宅のひしめく通りの一角にある4階建てのビルでした。
工事費:2500万円
面積:261.30㎡
間取り:ワンフロア約20坪
構造:鉄骨造4階建て
築年数:1966年4月
施工期間:3ヶ月
家族構成:40代ご夫婦+子供1人
◼︎リノベーション前は・・・
内階段で行き出来るビルのためフロア貸しが難しく、比較的安価で入手した物件でした。また、外周のほとんどがビルに隣接しており、屋内にはほとんど光が入らない状態。そこで、建物中心部の内階段に着目しました。
建物の特徴と光を全面で捉えることができる窓を上手に使って、家全体に光を落とす設計を考えました。
◼︎光の入らないビルを、広く明るい空間に変えるために
生活の中心となるダイニングは、ルーフバルコニーとリビングの間を全面ガラスにし、光をお部屋の奥深くまで届けています。
また、プライバシーは守りながら、閉塞感を取り払った空間に。通りに面する部分なので、向かいのビルの視線を木製ルーバーで遮りつつ、個室を開放的にしました。ルーフバルコニーにはテーブルを貫通させるという斬新なデザインは、ダイナミックな発想ですね。
◼︎モルタルとコンクリートのピュアな質感
ダイニング空間には、そのままテーブルにも出せる、スプーンとフォークのシャンデリアが個性的。重厚感のあるモルタルのテーブルとコンクリート壁の中に、パンクな雰囲気を取り入れて遊び心を加えました。
これは、ピュアな質感を大切にする、施工会社の9株式会社のコンセプトのひとつ。ご夫婦と家づくりの専門家が、両者のセンスを最大限に取り入れた形でひとつひとつのこだわり部分が完成していきます。
■プリミティブな素材感がかえって引き立つ、明るいキッチン
むき出しの天井、フロア、階段サイドはインダストリアルな雰囲気に。建物の元の姿を、意図的に露出したりすることで、元の建物へのリスペクトも残した形にしました。
◼︎光を各居室に送り込む仕掛け
踊り場の床にガラスをはめ込み、そこから光を入れるという、細部にも光を行き届かせる仕掛けがたくさんあります。
光が入りにくい室内部分にも「全面ガラス」を採用して、ふんだんに光を入れました。さらにそこに落ちた光を、各居室に送り込む仕掛けが家の様々なところに存在します。
■全面ガラスで、よりミニマルなバスルーム
間仕切りにガラスを採用した、ミニマルでクリアな個室。浴室前の階段室の上に天窓をつけたことで、白い壁により多くの光が入るように。ご夫婦のお気に入りのポイントのひとつだそうです。
◼防犯も考えられた︎1階駐車場
踊り場がガラス張り越しに見えるエントランス。この目の前を駐車場にしました。駐車場の入口は、施錠可能な鉄製引戸を7枚設置し、車の出入り可能寸法と防犯要素を上手に取り入れて緻密に設計しました。
■間取り図:Before
今回の最大のポイントは、ビルだからこそできた、光を遮らない工夫。マンションや家では生活空間に通常ほとんど見られることのない「階段室」にガラスを多用したことで、閉塞感のない空間に。
◼︎間取り図:After
入居後、ご夫婦は家にいる時間が長くなったとのこと。2階のフリースペースでは、プロジェクターの大画面で映画を見たり、ご夫婦が数人の友人を集めてヨガのプライベートレッスンを行ったりと、多目的な活用を楽しまれています。
■設計・施工会社のご紹介
会社名:9株式会社
会社URL:http://www.ninedesign.jp/
住所:大阪府大阪市西区靭本町1-13-10 リヨンビル4F
フリーダイヤル:0120-234-401
TEL. 06-6131-6667 FAX.06-6131-6669
■今回ご紹介する家は
場所は大阪市西区靭公園。アパレルブランドを経営されるご夫婦が新しい住まいに選んだのは、この住宅のひしめく通りの一角にある4階建てのビルでした。
工事費:2500万円
面積:261.30㎡
間取り:ワンフロア約20坪
構造:鉄骨造4階建て
築年数:1966年4月
施工期間:3ヶ月
家族構成:40代ご夫婦+子供1人
◼︎リノベーション前は・・・
内階段で行き出来るビルのためフロア貸しが難しく、比較的安価で入手した物件でした。また、外周のほとんどがビルに隣接しており、屋内にはほとんど光が入らない状態。そこで、建物中心部の内階段に着目しました。
建物の特徴と光を全面で捉えることができる窓を上手に使って、家全体に光を落とす設計を考えました。
◼︎光の入らないビルを、広く明るい空間に変えるために
生活の中心となるダイニングは、ルーフバルコニーとリビングの間を全面ガラスにし、光をお部屋の奥深くまで届けています。
また、プライバシーは守りながら、閉塞感を取り払った空間に。通りに面する部分なので、向かいのビルの視線を木製ルーバーで遮りつつ、個室を開放的にしました。ルーフバルコニーにはテーブルを貫通させるという斬新なデザインは、ダイナミックな発想ですね。
◼︎モルタルとコンクリートのピュアな質感
ダイニング空間には、そのままテーブルにも出せる、スプーンとフォークのシャンデリアが個性的。重厚感のあるモルタルのテーブルとコンクリート壁の中に、パンクな雰囲気を取り入れて遊び心を加えました。
これは、ピュアな質感を大切にする、施工会社の9株式会社のコンセプトのひとつ。ご夫婦と家づくりの専門家が、両者のセンスを最大限に取り入れた形でひとつひとつのこだわり部分が完成していきます。
■プリミティブな素材感がかえって引き立つ、明るいキッチン
むき出しの天井、フロア、階段サイドはインダストリアルな雰囲気に。建物の元の姿を、意図的に露出したりすることで、元の建物へのリスペクトも残した形にしました。
◼︎光を各居室に送り込む仕掛け
踊り場の床にガラスをはめ込み、そこから光を入れるという、細部にも光を行き届かせる仕掛けがたくさんあります。
光が入りにくい室内部分にも「全面ガラス」を採用して、ふんだんに光を入れました。さらにそこに落ちた光を、各居室に送り込む仕掛けが家の様々なところに存在します。
■全面ガラスで、よりミニマルなバスルーム
間仕切りにガラスを採用した、ミニマルでクリアな個室。浴室前の階段室の上に天窓をつけたことで、白い壁により多くの光が入るように。ご夫婦のお気に入りのポイントのひとつだそうです。
◼防犯も考えられた︎1階駐車場
踊り場がガラス張り越しに見えるエントランス。この目の前を駐車場にしました。駐車場の入口は、施錠可能な鉄製引戸を7枚設置し、車の出入り可能寸法と防犯要素を上手に取り入れて緻密に設計しました。
■間取り図:Before
今回の最大のポイントは、ビルだからこそできた、光を遮らない工夫。マンションや家では生活空間に通常ほとんど見られることのない「階段室」にガラスを多用したことで、閉塞感のない空間に。
◼︎間取り図:After
入居後、ご夫婦は家にいる時間が長くなったとのこと。2階のフリースペースでは、プロジェクターの大画面で映画を見たり、ご夫婦が数人の友人を集めてヨガのプライベートレッスンを行ったりと、多目的な活用を楽しまれています。
■設計・施工会社のご紹介
会社名:9株式会社
会社URL:http://www.ninedesign.jp/
住所:大阪府大阪市西区靭本町1-13-10 リヨンビル4F
フリーダイヤル:0120-234-401
TEL. 06-6131-6667 FAX.06-6131-6669
コツ・ポイント
小規模なオフィスビル、特に老朽化した内階段型のビルは、狭小空間にあらゆる要素を取り入れて、快適な住まいに変身させることができます。ビルの空き物件を活用するというリノベーションスタイルは、田舎暮らしよりも都市部に住まいたいと考える人にとっても、ひとつの選択肢になるかもしれませんね。