生活の至る場所に溢れる美しい「椅子」たち。自分のテイストや時代のトレンドを上手に取り入れながら、デザインや機能性にもこだわりたいものです。例えば、仕事や勉強で使う部屋なら背もたれがしっかりしていて、長い間座っていても疲れない椅子が好ましいですよね。一方で、リビングなら家族との会話が快適にできたり、ゆっくりとテレビを鑑賞できるようなリラックス空間を創りたいと思うでしょう。空間との関係、自分の好み、そして身体とのフィット感を総合的に考えれば、より自分の理想にマッチした椅子選びができます。
現代では、Carl Hansen & Sønなどのブランドが繰り広げるシェルチェアやゆりかごのようなエッセンスのあるロッキングチェアなどが注目を浴びていますね。ここでは、そんな話題の椅子も選択肢に入れながら、「自分に合った椅子の選び方」というタイトルで、自分にマッチしたチェアを選択する方法を見ていきます。
シーン別に見る自分にマッチした椅子の探し方
今、あなたはどのような目的で「椅子」をお探しですか?シーン別に適したチェアの探し方をご紹介します。
オフィスチェアを探している場合
リモートワークが活発になり、自宅の一室を小さなオフィスとして利用する方が増えています。職場と同様、快適で疲れにくいオフィスチェアをぜひとも探したいですね。オフィスチェアをお探しの場合、デザイン的にはシンプルで、機能性としては「疲労を軽減」してくれるものがおすすめです。
「シンプル」という観点で言えば、色合いの統一感があり、派手な色合いは避けるといったことが挙げられます。また「疲労を軽減」してくれるものを選ぶのも大切です。作業を効率化させ、集中力が衰えないような椅子にも着目しましょう。この時に自分の体格を考えながら、アーム付きの方が良いのか?背もたれの高さはちょうどいいのか?といったことを考えながら、座り心地を確認し購入するようにしましょう。
中でも、背もたれの部分はこだわりを持って決めていきましょう。背もたれが長めのオフィスチェアは「ハイバック」と言いますが、肩甲骨よりも背の高いものを指します。ゆったりと首の部分までカバーしてくれるため、疲れにくいデザインとなっています。その他「ミドルバック」は肩から下を覆うような高さで身体全体でフィット感があるもの、そして「ローバック」は背中の中間に背当てが配置されているのが特徴です。企業のオフィスでローバックが多く使用されているのは、オフィス内に圧迫感を与えず、スッキリとした印象を与えるからです。
また、椅子を選ぶ際には自分に合った素材にもこだわりたいですよね。例えば、レザー、メッシュ、布製などに大別されますが、最も心地よく座ることができる「素材」を選ぶようにしたいですね。
リラックス空間で使う場合
リラックスしたい時、バルコニーでゆっくりと本を読んだり仕事以外で使う場合は、自分に合った椅子の選び方が変わってきます。身体の疲労をやわらげたり、あくまで「くつろぎ」に特化した椅子を選ぶ場合は、座り心地、椅子の大きさ、デザイン、色合いにもこだわりましょう。
プライベートな空間でまったりと時間を過ごす場合におすすめの椅子タイプに「イージーチェア」「ロッキングチェア」「ソファ」などがあります。イージーチェアの魅力はクッション性が強く、ラタンや木といったネイチャー素材を用いていることです。ロッキングチェアは本を読んだり、ちょっとしたお昼寝にもピッタリです。ソファはウールや羽毛がギッシリと詰まった長椅子なので腰かけた時にゆったりするのが特徴ですが、体を横にすればベットとしても使用できます。
アンティークやアート感覚で選ぶ場合
大好きな自分の部屋をリッチに演出したい場合は、アンティーク椅子やアート感覚のある高級チェアがおすすめです。アンティーク感を求めるなら、木彫りの凝ったデザインを選んだり、美術館にあるようなリッチで芸術感の溢れる一つを選びましょう。自分のいる空間にエッセンスを加え、そこにいるだけで気分が高揚するチェアがベストです。
たとえば、シェルチェアは1960年代にリリースされた歴史ある椅子ですが、羽を広げたような緩やかで美しいカーブを持つのが特徴です。椅子が浮いているような幻想的なフィルムがあるため、どのアングルから見ても美しく、唯一のユニークな椅子をお探しの方には最高におすすめです。Carl Hansen & Sønなどのブランドで取り扱われていますので、ぜひ参考にしてみてください。
使う場所と用途を確認することは大前提
自分の求める椅子が「どこで、何のために使われるのか?」を確認することは大前提です。椅子の色やデザイン、ブランドを決めてしまう前に、その椅子がどのようなシーンで、どんな場所で、どんな用途で使用されるのかをチェックしましょう。
使う場所と用途を確認することが、なぜ大切なのか?それは、小さなオフィスに大きなリビングソファを置くのはおすすめできないからです。「仕事中にリラックスしたい!」単発的と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、部屋全体の配置や余白などを考えると決して適しているとは言い切れません。また、逆にリビング内にアウトドアチェアを置いてしまうのも、結局のところ「ゆったりと足を伸ばせるスポット」「お客様を迎える空間」としてはアンマッチと言えます。
個人のみで使用するのではなく、複数が利用する場合は、用途的にピッタリなチェアを吟味していきましょう。こういった項目を考慮しながら「自分に合った椅子選び」を実現して下さいね。