窓にフォーカスをあてた建物の見方をすると、面白い発見があります。四角いものだけが窓ではありません。ここではどこか心をなごませ、落ち着きを与えてくれる丸窓をピックアップ。実際に丸窓が使用された有名建築から一般家庭まで幅広くご紹介していきます。メリット・デメリットも要チェックです。
丸窓が美しい建物の紹介
明月院
出典: ganref.jp
丸窓と聞いて和室をイメージされる方も多いでしょう。実際に和室での使用例は多く見られます。こちらは鎌倉のあじさい寺で知られる「明月院」。本堂の一室にある巨大な丸窓からは、四季折々の風景を眺めることができます。
丸窓の枠が額縁のような印象さえ与えますね。
源光庵
出典: kyoto-albumwalking2.cocolog-nifty.com
こちらは京都の寺院「源光庵」。同じく本堂の庭側壁面には、丸い窓と四角い窓がふたつ並んでいます。
四角い窓は「迷いの窓」、丸窓は「悟りの窓」とそれぞれ呼ばれています。四角い窓は生・死・病気といった日々のさまざまな苦しみの「人間の生涯」を表し、自分の生涯を見つめる意味を持ちます。
それに対し丸窓は、宇宙的で大らかな気持ちを「禅と円通」の心で表し、気づきや悟りを促しています。
ここでも丸窓の安らぎを感じ取ることができますね。
中銀カプセルタワー
出典: ebook.itmedia.co.jp
まるで宇宙船の窓のように、未来的でスペイシーな雰囲気をもたらしてくれるのも丸窓の魅力です。
こちらはなんと日本の建築。銀座にある「中銀カプセルタワー」は、黒川紀章が設計した世界初の実用カプセル型マンションです。この一部屋が箱(カプセル)になっており、老朽化した場合には部屋ごとに交換をも想定していました。
建て替えが決定するも、この不思議なカプセルの魅力にハマった若い人々が入居を求め、今でも賃貸情報や売買情報に取りあげられるなど根強い人気を誇っています。
夢祐斉亭
出典: shisly.cocolog-nifty.com
丸窓はひとつの円だけではありません。ふたつを組み合わせたユニークな丸窓も存在します。かつては料理旅館であり、川端康成も滞在し執筆活動を行ったという京都嵐山の染工房「夢祐斉亭」。そこにはその名もズバリの「丸窓の間」があります。
通常は着物の打ち合わせ室として利用されているそうですが、見学も可能なため、ゆっくりと丸窓からの景色を堪能することができます。
京都大学阿武山地震観測所
出典: blogs.yahoo.co.jp
古くからある寺院ばかりではありません。大阪府高槻市にある「京都大学阿武山地震観測所」でも丸窓を発見しました。1930年に建立されたこの建物。このころの建物は和と洋の魅力を併せ持つものが多く、どことなくモダンな雰囲気を感じさせます。
旧秋田県立美術館(平野政吉美術館)
「ランス礼拝堂のように採光の取れる丸窓を」という画家・藤田嗣治の要望から生まれたというこの特徴的な複数の丸窓。遠くから見ても、その建物だとひと目で判断できるインパクト。残念ながら現在は新しい美術館ができ、閉館となってしまいました。
一般家庭でも丸窓を
出典: tagsecond.com
魅力的な丸窓の数々をチェックしてきましたが、一般の家庭でも丸窓を使った例がみられます。大きなものから小さなものまで、多種多様です。
こちらの画像は、部屋内部がまるで絵画のように感じられますね。奥の四角い窓に映る緑の景色も含めたインテリア・コーディネートともいえます。
ステンドグラスで演出
出典: www.dan-b.com
こちらは純和風家屋の丸窓にステンドグラスを施した例。麻の葉をモチーフにデザインされています。ただ丸窓を設置するだけでなく、このような遊び心も楽しいですね。
カーテンがありませんが、窓に模様が入ることで、部屋を外部にさらすことを極力避けることができます。
丸窓のある家が多くない理由
窓の開閉ができない
出典: ezumi-mit.at.webry.info
これだけ魅力的な丸窓ですが、やはり世間に多いのは四角い窓。では丸窓のある家が多くないのにはどのような理由があるのでしょう?
いちばんに、窓の開閉ができないことが挙げられます。四角い窓ならサッシのように二枚並べて容易に開閉できますが、丸い窓では難しいですよね。
掃除が大変
出典: 4travel.jp
蝶番を使ったり、画像のような工夫をすることによって、窓の開閉を可能にした丸窓もあります。
しかし掃除がなかなか大変。小さい窓だと問題ないですが、大きく高い位置にある窓ですと掃除は大仕事になってしまいます。大掃除の時期しかキレイにできない!なんてこともあるかもしれません。
コストが高い
一般に普及した四角い窓に比べ数が少ないということは、数少ない丸窓はそれだけ設置にコストがかかるといえます。
同等の四角い窓に比べて丸窓の製品代は7~8倍、取り付けの手間・工事期間は約2倍程度かかります。さらにサイズの調整や特注扱いになる可能性も考えられます。
丸窓のメリット
見た目が良い
出典: kmgk.com
そのようなデメリットをこえるメリットが丸窓にはあります。まずは何といっても見た目の良さ。この画像のように高い位置に窓をつけようと思ったとき、あなたは四角いものと丸窓どちらを選びますか?
窓をつけないという選択肢もあるかもしれませんが、見た目のよさや採光性というメリットを考えると丸窓は魅力的ですよね。
防犯上侵入されにくい
また、窓が開閉できないのはデメリットだけではありません。開閉できないということは、四角い窓に比べて外部からの侵入を防ぐことができます。防犯面で、これ以上のメリットはありません。
明月院
出典: ganref.jp
丸窓と聞いて和室をイメージされる方も多いでしょう。実際に和室での使用例は多く見られます。こちらは鎌倉のあじさい寺で知られる「明月院」。本堂の一室にある巨大な丸窓からは、四季折々の風景を眺めることができます。
丸窓の枠が額縁のような印象さえ与えますね。
源光庵
出典: kyoto-albumwalking2.cocolog-nifty.com
こちらは京都の寺院「源光庵」。同じく本堂の庭側壁面には、丸い窓と四角い窓がふたつ並んでいます。
四角い窓は「迷いの窓」、丸窓は「悟りの窓」とそれぞれ呼ばれています。四角い窓は生・死・病気といった日々のさまざまな苦しみの「人間の生涯」を表し、自分の生涯を見つめる意味を持ちます。
それに対し丸窓は、宇宙的で大らかな気持ちを「禅と円通」の心で表し、気づきや悟りを促しています。
ここでも丸窓の安らぎを感じ取ることができますね。
中銀カプセルタワー
出典: ebook.itmedia.co.jp
まるで宇宙船の窓のように、未来的でスペイシーな雰囲気をもたらしてくれるのも丸窓の魅力です。
こちらはなんと日本の建築。銀座にある「中銀カプセルタワー」は、黒川紀章が設計した世界初の実用カプセル型マンションです。この一部屋が箱(カプセル)になっており、老朽化した場合には部屋ごとに交換をも想定していました。
建て替えが決定するも、この不思議なカプセルの魅力にハマった若い人々が入居を求め、今でも賃貸情報や売買情報に取りあげられるなど根強い人気を誇っています。
夢祐斉亭
出典: shisly.cocolog-nifty.com
丸窓はひとつの円だけではありません。ふたつを組み合わせたユニークな丸窓も存在します。かつては料理旅館であり、川端康成も滞在し執筆活動を行ったという京都嵐山の染工房「夢祐斉亭」。そこにはその名もズバリの「丸窓の間」があります。
通常は着物の打ち合わせ室として利用されているそうですが、見学も可能なため、ゆっくりと丸窓からの景色を堪能することができます。
京都大学阿武山地震観測所
出典: blogs.yahoo.co.jp
古くからある寺院ばかりではありません。大阪府高槻市にある「京都大学阿武山地震観測所」でも丸窓を発見しました。1930年に建立されたこの建物。このころの建物は和と洋の魅力を併せ持つものが多く、どことなくモダンな雰囲気を感じさせます。
旧秋田県立美術館(平野政吉美術館)
「ランス礼拝堂のように採光の取れる丸窓を」という画家・藤田嗣治の要望から生まれたというこの特徴的な複数の丸窓。遠くから見ても、その建物だとひと目で判断できるインパクト。残念ながら現在は新しい美術館ができ、閉館となってしまいました。
一般家庭でも丸窓を
出典: tagsecond.com
魅力的な丸窓の数々をチェックしてきましたが、一般の家庭でも丸窓を使った例がみられます。大きなものから小さなものまで、多種多様です。
こちらの画像は、部屋内部がまるで絵画のように感じられますね。奥の四角い窓に映る緑の景色も含めたインテリア・コーディネートともいえます。
ステンドグラスで演出
出典: www.dan-b.com
こちらは純和風家屋の丸窓にステンドグラスを施した例。麻の葉をモチーフにデザインされています。ただ丸窓を設置するだけでなく、このような遊び心も楽しいですね。
カーテンがありませんが、窓に模様が入ることで、部屋を外部にさらすことを極力避けることができます。
窓の開閉ができない
出典: ezumi-mit.at.webry.info
これだけ魅力的な丸窓ですが、やはり世間に多いのは四角い窓。では丸窓のある家が多くないのにはどのような理由があるのでしょう?
いちばんに、窓の開閉ができないことが挙げられます。四角い窓ならサッシのように二枚並べて容易に開閉できますが、丸い窓では難しいですよね。
掃除が大変
出典: 4travel.jp
蝶番を使ったり、画像のような工夫をすることによって、窓の開閉を可能にした丸窓もあります。
しかし掃除がなかなか大変。小さい窓だと問題ないですが、大きく高い位置にある窓ですと掃除は大仕事になってしまいます。大掃除の時期しかキレイにできない!なんてこともあるかもしれません。
コストが高い
一般に普及した四角い窓に比べ数が少ないということは、数少ない丸窓はそれだけ設置にコストがかかるといえます。
同等の四角い窓に比べて丸窓の製品代は7~8倍、取り付けの手間・工事期間は約2倍程度かかります。さらにサイズの調整や特注扱いになる可能性も考えられます。
見た目が良い
出典: kmgk.com
そのようなデメリットをこえるメリットが丸窓にはあります。まずは何といっても見た目の良さ。この画像のように高い位置に窓をつけようと思ったとき、あなたは四角いものと丸窓どちらを選びますか?
窓をつけないという選択肢もあるかもしれませんが、見た目のよさや採光性というメリットを考えると丸窓は魅力的ですよね。
防犯上侵入されにくい
また、窓が開閉できないのはデメリットだけではありません。開閉できないということは、四角い窓に比べて外部からの侵入を防ぐことができます。防犯面で、これ以上のメリットはありません。
コツ・ポイント
丸窓の魅力、お分かりいただけましたか?まず実際に丸窓がないか探してみると、よりこの魅力に気づいていただけるのではないでしょうか?丸窓がある建物には、丸窓のある理由や物語が隠されていることが多いです。ぜひその物語を想像したり聞き出してみてくださいね。そこから新たな丸窓の魅力を発見できるかもしれません!