さぁ、家を建てよう!となったとき、土地を探して、上物を建てて…理想は膨らみますが、現実問題中々厳しいものがあります。そんな時、実家が老朽化により建て替え、もしくはリフォームを検討していたとしたら、もしかしたらそれはいいタイミングかもしれません。二世帯住宅について考えてみましょう。
二世帯住宅の間取りとは?
二世帯住宅のスタイルには主に3つに分けられます。
基本となる3つのスタイルをご紹介します。
完全分離型
出典: madca.jp
住まいを完全に分離したスタイル。
玄関をはじめ、世帯ごとの生活空間をすべて分離したタイプ。イメージは同じマンションの1階、2階、または、101号室、102号室に住んでるような感じですね。
こんな家族にオススメ
出典: xn--nbk520gdka5zu9ngzmmqehz8k.com
・親世帯と子世帯の生活時間帯が大きく違う
・価値観やライフスタイルが違う
・プライバシーを尊重したい
・互いに緊急時のサポート以外あまり期待しない
・経済面や生活面でお互い独立している
・敷地に余裕がある
共同同居型
出典: www.speac.co.jp
玄関やキッチンなどの一部を各世帯で別々に設けながら、一部を二世帯で共有する住まい方です。
例えば、玄関は一つですが、1階は親世帯、2階は子世帯といったレイアウトです。
それぞれのフロアにリビング、浴室がある間取りです。
こんな家族にオススメ
出典: xn--nbk520gdka5zu9ngzmmqehz8k.com
・食事の好みが違うから、キッチンは各世帯別にしたい
・浴室は入浴時間が違うのでそれぞれ気ままに入浴したい
・生活の時間帯が違うものの、歩み寄れる部分がある
・顔を合わせる機会が少ないのはちょっと寂しい
融合同居型
出典: www.quelleenergie.fr
リビングやキッチンなど基本的な生活空間をすべて共有し、個室だけが別々のスタイルです。
こんな家族にオススメ
出典: www.house-partner.co.jp
・子世帯が共働きで、親世帯が育児をサポートしてくれる
・生活費の無駄をできるだけなくしたい
・にぎやかな生活を送りたい
・これまでも二世帯で頻繁に集まっている
・敷地にあまり余裕がない
タイプ別の間取り例
完全分離型/二世帯住宅
出典: xn--nbk520gdka5zu9ngzmmqehz8k.com
完全分離型の59坪の間取りです。
玄関ポーチが共有となり、それぞれの玄関から入ると完全に中は分離されています。
1階の親世帯は6畳と8畳の二間続きの和室があり、正月や宴会など人が集まるときに対応できる間取りで、このような間取りは日本の良い間取りを残しています。
右側の玄関を入りそのまま2階へ上がると子世帯の住居スペースとなります。洋室を中心に4LDKの間取りで和室を1部屋設けているので来客の宿泊のときに対応できます。
共同同居型/ローコストでできる二世帯住宅
出典: xn--nbk520gdka5zu9ngzmmqehz8k.com
こちらは45坪の二世帯住宅の間取りです。
2階建で、玄関のみ共有して、お風呂と洗面は別にしています。
1階親世帯は2LDK、2階子世帯は3LDKと部屋数もちゃんと取れています。
間取りの特徴として、リビングの上にはリビング、洋室の上には洋室、水回りの上には水回りをのせていてとても上手なプランニングとなっています。
また、間取りの凹凸が少ない分、ローコストを実現できています。
親世帯は必要に応じて、洋室を和室の二間続きに間取り変更することも可能です。
共同同居型/お風呂と洗面を共有した二世帯住宅
出典: xn--nbk520gdka5zu9ngzmmqehz8k.com
50坪の二世帯住宅の間取りです。
家族構成は、若夫婦と子供2人、親世帯2人の6人です。
1階は親世帯のリビングダイニングと6畳の和室、親世帯の8畳の寝室です。LDKはオープンキッチンで広く、家族が集まっても十分な広さです。
出典: xn--nbk520gdka5zu9ngzmmqehz8k.com
2階は子世帯のスペースです。
1階の上に同様のオープンキッチンのリビングがあり、8畳、6.5畳、6畳の洋室があり、8畳の洋室にはウォークインクローゼットを配置しております。また、キッチン横にある1畳のパントリーはとても貴重ですね。
個室がきちんととれているので家族全員のプライバシーは確保できます。お風呂と洗面は1階で共用スペースとしておりますが、コミュニケーションをとりながら時間差で入浴するのでストレスを感じることはありません。
共同同居型/玄関がふれあいの場所
出典: xn--nbk520gdka5zu9ngzmmqehz8k.com
玄関ホールを共有した58坪の間取りです。
1階親世帯はリビング横に8畳の和室を設置。広く感じることができ開放的な空間です。ホールをはさんで個室があり、夫婦プライベートな時間が保てます。
2階は子世帯のスペース。夫婦の寝室を8畳に設け、6畳の洋室が2部屋あります。将来、子どもが3人になってもこの間取りだと、1階洋室スペースを子どもの個室に使用することができるので困りません。
また、基本的にリビング、水回りの上に水回りをのせたレイアウトなので配管の問題もありません。
共同同居型/ウッドデッキのある二世帯住宅
出典: www.sxl.co.jp
左右に各世帯を配置したH型分離のプランです。
親世帯、子世帯のそれぞれにウッドデッキを設置しております。アウトドア感覚を両世帯で楽しめる空間となっています。
また、子世帯のリビング上は吹き抜けとなっています。開放的な空間が広がる間取りです。
親世帯にはダイニングの横に畳コーナーを設けることによってほっとする空間を確保しています。
畳コーナーやダイニングから眺める庭の景色を楽しむことができます。
融合同居型/リビングが広い二世帯住宅
出典: madori.misawa.co.jp
72坪の二世帯住宅の間取りです。
1階は親世帯の寝室と洋室を配置しております。
駐車スペースもとれ、玄関入るとすぐにホームエレベーターが配置しております。
出典: madori.misawa.co.jp
2階は親世帯、子世帯が共同でつかうリビングダイニングを配置。共同利用することでリビングを広々とした設計にすることができます。
食事は一緒にするのか、時間をすらして別々にするのか、きちんと話あったほうがいいですね。
例えば一緒にする場合、一緒に作るのか、当番制にするのかまで決めておくといいでしょう。ただし、生活していく中で流動的に対応して、お互いストレスフリーな状態にしておくことが肝心です。
出典: madori.misawa.co.jp
3階は子世帯の個室を配置しております。
二世帯住宅3階建で融合型の場合にもっとも多い間取りプランがこのスタイルです。
将来、足腰が弱くなる可能性が高い親世帯が1階、2階を共同で利用、3階は子供と夫婦の寝室というスタイルです。
お互いのプライバシーを守りつつ、コミュニケーションもとれるいいパターンの間取りです。
しかし、お互いのルールつくりはしっかりと取り決めておきましょう。
食事のあとの片づけは誰がするなど、細かいことにもルールを決める必要はあります。
融合同居型/ベッドルームとリビングがつながるタイプ
出典: www.kita-net.co.jp
こちらの間取りはリビングの横に親世帯の寝室を設けてあります。いつでもさっと様子が伺えるのはお互いに安心です。
2階は子世帯のフロアで、寝室と子ども部屋を配置しております。
二世帯住宅の間取りプランで昔からある日本の家族構成を表した間取りですね。建築コストも抑えることができます。
出典: www.sxl.co.jp
2階は子世帯のスペースです。
吹き抜けを見上げると子ども部屋の窓があり、下から呼べば子どもが返事するといった感じでしょうか。
コミュニケーションを図れる間取りとなっています。
また、納戸を設置しているので、部屋が散らからず取りあえずのものは納戸にしまっておけるのは非常に便利です。空間に余裕があればぜひ取り入れたい間取りです。
間取り、レイアウトを決めるコツ、ポイント
ユニバーサルデザインを取りいれる
出典: e-mima.net
ユニバーサルとは、「普遍的な、全体の」という意味で、年齢やハンディキャップの有無などにかかわらずすべての人のためのデザインという意味です。
若い子世帯はできればモダンで、おしゃれな住宅にしたいと考えるでしょう。しかし、それはあまりにも斬新すぎると親世帯にとっては住み心地の悪い空間となってしまいます。
誰もが住みやすい、できるだけ多くの人が利用可能なデザインにすることが二世帯住宅を成功させる秘訣ではないでしょうか。
玄関に着目
出典: www.all-eyefulhomenavi.com
玄関で分岐すると費用がお値打ちとなります。完全分離型の二世帯住宅の場合、玄関を2つ設けることが多いと思いますが、それだけで価格差は50万以上です。さらに、1階は親世帯の玄関を配置し、外階段で直接2階に子世帯の玄関をつくるとなると200万円以上費用がアップします。
費用面を考えるならば、玄関は一つにし、中で分かれるという間取りプランにすれば価格を抑えることができます。
またメリットとして、本来2つ作るはずの玄関が1つでよくなるので、スペースの有効活用ができますし、玄関を広く取ることも可能となってきます。玄関に大きなシューズボックスを設置したり、納戸を設けたりと、余裕ある空間にすることもできますよね。
上下階の寝室は同じ位置がいい
出典: www.kimura-kensetu.com
親世帯と子世帯の生活時間が違う場合、1階と2階の寝室の位置を同じにすれば、物音で目覚めることがなく気軽に団らんできます。
また、水回りも水回りの上に持ってくるとコストパフォーマンスもよく、後々のメンテナンスもいいでしょう。
2階の水回りの下に1階の和室で床の間を設置しており、2階の水もれで床の間横の仏壇が濡れてしまったという事例も報告されています。
なるだけ水回りを揃える間取りのほうがいいようです。
同居でも防音対策はしっかりと
出典: www.kimura-kensetu.com
足音など音の振動は案外響くもの。生活時間が異なる場合、ストレスの原因にも…。トイレの水を流す音も案外響くものです。
トイレの位置を揃える間取りにしたり、防音対策をしっかりとるようにしましょう。
階段下スペースは有効活用
出典: simplemodern-interior.jp
階段下を収納庫として利用すると、限られた空間がより広く使えることにつながります。
ちょっとした小型の冷蔵庫など収めることができますし、外出から帰って気軽にゴルフバックや、キャンプグッズ、釣竿など収納できるのは便利です。高さがあればサーフボードのような縦に長いものを入れることもできます。
あらかじめコンセントなど設置してもらうようにしましょう。
親世帯には引き戸を採用
出典: www.u-casa.jp
家を建てるときは元気だった両親も10年後、20年後は体力も衰えていくもの。これは仕方がないことです。それを見据えて、将来間取り変更が可能なようにエレベータスペースを設けおく(現在は収納として利用)、ドアは引き戸を採用、床ばバリアフリーにするなどして将来を見据えた設計を考慮しておきましょう。
あると便利なホームエレベーター
出典: www.token-h.co.jp
ホームエレベーターは1畳のスペースがあれば設置できます。足腰の不自由な方や、買物袋を抱えて2階まで上がるのは大変です。また、将来車椅子での生活になった場合も生活をしっかりサポートしてくれます。
建築当初に予算が出ない場合はスペースだけ設けて収納などにしておき、改装する手もあります。
いづれは必要となることを見据えた間取りプランを考えておきましょう。
親世帯にミニキッチンを
出典: londonhotelsinsight.com
融合同居型の場合、リビングはひとつになります。
3階建ての場合で、1階が親世帯、2階がリビング、3階が子世帯の個室というプランニングをした場合、親世帯はちょっとお湯を沸かしたり調理したいといった場合、一回一回2階のリビングまで上がらなくてはいけません。
そんなとき、親夫婦の来客の際にもさっと対応できるように、ミニキッチンがあると便利ですよね。
また、洗面などさっと済ませたいという場合、1階に洗面スペースを設置するとよいでしょう。お互いのライフスタイルを尊重できますよね。
間取り変更がしやすいものにする
出典: www.refonavi.or.jp
年数の経過とともに、世帯変化が起こるのは当然のことです。15年~25年先となると、小さかった子どもも独立していたり、家族構成が変化したり…とは当然に考えられることです。
間取りをプランニングするにあたって、今に焦点をあてた間取りつくりではなく、将来の可変性にも対応できるプランニングをすることが必要です。
出典: www.kurisugumistyle.com
例えば、「子どもが小さいうちは一緒の部屋で寝たいので、和室にする。」でもいいのですが、
将来、子どもが個室を欲しがったときは洋室のほうが好まれやすいので、洋室にして置き畳を設置するようにすれば、将来のリフォームの必要もなくなり、余分な費用をかけずにすみます。
子ども部屋については収納で仕切るなど、アイディアは豊富にあるので、検討してみてもいいですね。
二世帯住宅のスタイルには主に3つに分けられます。
基本となる3つのスタイルをご紹介します。
完全分離型
出典: madca.jp
住まいを完全に分離したスタイル。
玄関をはじめ、世帯ごとの生活空間をすべて分離したタイプ。イメージは同じマンションの1階、2階、または、101号室、102号室に住んでるような感じですね。
こんな家族にオススメ
出典: xn--nbk520gdka5zu9ngzmmqehz8k.com
・親世帯と子世帯の生活時間帯が大きく違う
・価値観やライフスタイルが違う
・プライバシーを尊重したい
・互いに緊急時のサポート以外あまり期待しない
・経済面や生活面でお互い独立している
・敷地に余裕がある
共同同居型
出典: www.speac.co.jp
玄関やキッチンなどの一部を各世帯で別々に設けながら、一部を二世帯で共有する住まい方です。
例えば、玄関は一つですが、1階は親世帯、2階は子世帯といったレイアウトです。
それぞれのフロアにリビング、浴室がある間取りです。
こんな家族にオススメ
出典: xn--nbk520gdka5zu9ngzmmqehz8k.com
・食事の好みが違うから、キッチンは各世帯別にしたい
・浴室は入浴時間が違うのでそれぞれ気ままに入浴したい
・生活の時間帯が違うものの、歩み寄れる部分がある
・顔を合わせる機会が少ないのはちょっと寂しい
融合同居型
出典: www.quelleenergie.fr
リビングやキッチンなど基本的な生活空間をすべて共有し、個室だけが別々のスタイルです。
こんな家族にオススメ
出典: www.house-partner.co.jp
・子世帯が共働きで、親世帯が育児をサポートしてくれる
・生活費の無駄をできるだけなくしたい
・にぎやかな生活を送りたい
・これまでも二世帯で頻繁に集まっている
・敷地にあまり余裕がない
完全分離型/二世帯住宅
出典: xn--nbk520gdka5zu9ngzmmqehz8k.com
完全分離型の59坪の間取りです。
玄関ポーチが共有となり、それぞれの玄関から入ると完全に中は分離されています。
1階の親世帯は6畳と8畳の二間続きの和室があり、正月や宴会など人が集まるときに対応できる間取りで、このような間取りは日本の良い間取りを残しています。
右側の玄関を入りそのまま2階へ上がると子世帯の住居スペースとなります。洋室を中心に4LDKの間取りで和室を1部屋設けているので来客の宿泊のときに対応できます。
共同同居型/ローコストでできる二世帯住宅
出典: xn--nbk520gdka5zu9ngzmmqehz8k.com
こちらは45坪の二世帯住宅の間取りです。
2階建で、玄関のみ共有して、お風呂と洗面は別にしています。
1階親世帯は2LDK、2階子世帯は3LDKと部屋数もちゃんと取れています。
間取りの特徴として、リビングの上にはリビング、洋室の上には洋室、水回りの上には水回りをのせていてとても上手なプランニングとなっています。
また、間取りの凹凸が少ない分、ローコストを実現できています。
親世帯は必要に応じて、洋室を和室の二間続きに間取り変更することも可能です。
共同同居型/お風呂と洗面を共有した二世帯住宅
出典: xn--nbk520gdka5zu9ngzmmqehz8k.com
50坪の二世帯住宅の間取りです。
家族構成は、若夫婦と子供2人、親世帯2人の6人です。
1階は親世帯のリビングダイニングと6畳の和室、親世帯の8畳の寝室です。LDKはオープンキッチンで広く、家族が集まっても十分な広さです。
出典: xn--nbk520gdka5zu9ngzmmqehz8k.com
2階は子世帯のスペースです。
1階の上に同様のオープンキッチンのリビングがあり、8畳、6.5畳、6畳の洋室があり、8畳の洋室にはウォークインクローゼットを配置しております。また、キッチン横にある1畳のパントリーはとても貴重ですね。
個室がきちんととれているので家族全員のプライバシーは確保できます。お風呂と洗面は1階で共用スペースとしておりますが、コミュニケーションをとりながら時間差で入浴するのでストレスを感じることはありません。
共同同居型/玄関がふれあいの場所
出典: xn--nbk520gdka5zu9ngzmmqehz8k.com
玄関ホールを共有した58坪の間取りです。
1階親世帯はリビング横に8畳の和室を設置。広く感じることができ開放的な空間です。ホールをはさんで個室があり、夫婦プライベートな時間が保てます。
2階は子世帯のスペース。夫婦の寝室を8畳に設け、6畳の洋室が2部屋あります。将来、子どもが3人になってもこの間取りだと、1階洋室スペースを子どもの個室に使用することができるので困りません。
また、基本的にリビング、水回りの上に水回りをのせたレイアウトなので配管の問題もありません。
共同同居型/ウッドデッキのある二世帯住宅
出典: www.sxl.co.jp
左右に各世帯を配置したH型分離のプランです。
親世帯、子世帯のそれぞれにウッドデッキを設置しております。アウトドア感覚を両世帯で楽しめる空間となっています。
また、子世帯のリビング上は吹き抜けとなっています。開放的な空間が広がる間取りです。
親世帯にはダイニングの横に畳コーナーを設けることによってほっとする空間を確保しています。
畳コーナーやダイニングから眺める庭の景色を楽しむことができます。
融合同居型/リビングが広い二世帯住宅
出典: madori.misawa.co.jp
72坪の二世帯住宅の間取りです。
1階は親世帯の寝室と洋室を配置しております。
駐車スペースもとれ、玄関入るとすぐにホームエレベーターが配置しております。
出典: madori.misawa.co.jp
2階は親世帯、子世帯が共同でつかうリビングダイニングを配置。共同利用することでリビングを広々とした設計にすることができます。
食事は一緒にするのか、時間をすらして別々にするのか、きちんと話あったほうがいいですね。
例えば一緒にする場合、一緒に作るのか、当番制にするのかまで決めておくといいでしょう。ただし、生活していく中で流動的に対応して、お互いストレスフリーな状態にしておくことが肝心です。
出典: madori.misawa.co.jp
3階は子世帯の個室を配置しております。
二世帯住宅3階建で融合型の場合にもっとも多い間取りプランがこのスタイルです。
将来、足腰が弱くなる可能性が高い親世帯が1階、2階を共同で利用、3階は子供と夫婦の寝室というスタイルです。
お互いのプライバシーを守りつつ、コミュニケーションもとれるいいパターンの間取りです。
しかし、お互いのルールつくりはしっかりと取り決めておきましょう。
食事のあとの片づけは誰がするなど、細かいことにもルールを決める必要はあります。
融合同居型/ベッドルームとリビングがつながるタイプ
出典: www.kita-net.co.jp
こちらの間取りはリビングの横に親世帯の寝室を設けてあります。いつでもさっと様子が伺えるのはお互いに安心です。
2階は子世帯のフロアで、寝室と子ども部屋を配置しております。
二世帯住宅の間取りプランで昔からある日本の家族構成を表した間取りですね。建築コストも抑えることができます。
出典: www.sxl.co.jp
2階は子世帯のスペースです。
吹き抜けを見上げると子ども部屋の窓があり、下から呼べば子どもが返事するといった感じでしょうか。
コミュニケーションを図れる間取りとなっています。
また、納戸を設置しているので、部屋が散らからず取りあえずのものは納戸にしまっておけるのは非常に便利です。空間に余裕があればぜひ取り入れたい間取りです。
ユニバーサルデザインを取りいれる
出典: e-mima.net
ユニバーサルとは、「普遍的な、全体の」という意味で、年齢やハンディキャップの有無などにかかわらずすべての人のためのデザインという意味です。
若い子世帯はできればモダンで、おしゃれな住宅にしたいと考えるでしょう。しかし、それはあまりにも斬新すぎると親世帯にとっては住み心地の悪い空間となってしまいます。
誰もが住みやすい、できるだけ多くの人が利用可能なデザインにすることが二世帯住宅を成功させる秘訣ではないでしょうか。
玄関に着目
出典: www.all-eyefulhomenavi.com
玄関で分岐すると費用がお値打ちとなります。完全分離型の二世帯住宅の場合、玄関を2つ設けることが多いと思いますが、それだけで価格差は50万以上です。さらに、1階は親世帯の玄関を配置し、外階段で直接2階に子世帯の玄関をつくるとなると200万円以上費用がアップします。
費用面を考えるならば、玄関は一つにし、中で分かれるという間取りプランにすれば価格を抑えることができます。
またメリットとして、本来2つ作るはずの玄関が1つでよくなるので、スペースの有効活用ができますし、玄関を広く取ることも可能となってきます。玄関に大きなシューズボックスを設置したり、納戸を設けたりと、余裕ある空間にすることもできますよね。
上下階の寝室は同じ位置がいい
出典: www.kimura-kensetu.com
親世帯と子世帯の生活時間が違う場合、1階と2階の寝室の位置を同じにすれば、物音で目覚めることがなく気軽に団らんできます。
また、水回りも水回りの上に持ってくるとコストパフォーマンスもよく、後々のメンテナンスもいいでしょう。
2階の水回りの下に1階の和室で床の間を設置しており、2階の水もれで床の間横の仏壇が濡れてしまったという事例も報告されています。
なるだけ水回りを揃える間取りのほうがいいようです。
同居でも防音対策はしっかりと
出典: www.kimura-kensetu.com
足音など音の振動は案外響くもの。生活時間が異なる場合、ストレスの原因にも…。トイレの水を流す音も案外響くものです。
トイレの位置を揃える間取りにしたり、防音対策をしっかりとるようにしましょう。
階段下スペースは有効活用
出典: simplemodern-interior.jp
階段下を収納庫として利用すると、限られた空間がより広く使えることにつながります。
ちょっとした小型の冷蔵庫など収めることができますし、外出から帰って気軽にゴルフバックや、キャンプグッズ、釣竿など収納できるのは便利です。高さがあればサーフボードのような縦に長いものを入れることもできます。
あらかじめコンセントなど設置してもらうようにしましょう。
親世帯には引き戸を採用
出典: www.u-casa.jp
家を建てるときは元気だった両親も10年後、20年後は体力も衰えていくもの。これは仕方がないことです。それを見据えて、将来間取り変更が可能なようにエレベータスペースを設けおく(現在は収納として利用)、ドアは引き戸を採用、床ばバリアフリーにするなどして将来を見据えた設計を考慮しておきましょう。
あると便利なホームエレベーター
出典: www.token-h.co.jp
ホームエレベーターは1畳のスペースがあれば設置できます。足腰の不自由な方や、買物袋を抱えて2階まで上がるのは大変です。また、将来車椅子での生活になった場合も生活をしっかりサポートしてくれます。
建築当初に予算が出ない場合はスペースだけ設けて収納などにしておき、改装する手もあります。
いづれは必要となることを見据えた間取りプランを考えておきましょう。
親世帯にミニキッチンを
出典: londonhotelsinsight.com
融合同居型の場合、リビングはひとつになります。
3階建ての場合で、1階が親世帯、2階がリビング、3階が子世帯の個室というプランニングをした場合、親世帯はちょっとお湯を沸かしたり調理したいといった場合、一回一回2階のリビングまで上がらなくてはいけません。
そんなとき、親夫婦の来客の際にもさっと対応できるように、ミニキッチンがあると便利ですよね。
また、洗面などさっと済ませたいという場合、1階に洗面スペースを設置するとよいでしょう。お互いのライフスタイルを尊重できますよね。
間取り変更がしやすいものにする
出典: www.refonavi.or.jp
年数の経過とともに、世帯変化が起こるのは当然のことです。15年~25年先となると、小さかった子どもも独立していたり、家族構成が変化したり…とは当然に考えられることです。
間取りをプランニングするにあたって、今に焦点をあてた間取りつくりではなく、将来の可変性にも対応できるプランニングをすることが必要です。
出典: www.kurisugumistyle.com
例えば、「子どもが小さいうちは一緒の部屋で寝たいので、和室にする。」でもいいのですが、
将来、子どもが個室を欲しがったときは洋室のほうが好まれやすいので、洋室にして置き畳を設置するようにすれば、将来のリフォームの必要もなくなり、余分な費用をかけずにすみます。
子ども部屋については収納で仕切るなど、アイディアは豊富にあるので、検討してみてもいいですね。
コツ・ポイント
二世帯住宅は間取りや設備をちょっと工夫するだけで、2つの家庭の暮らし方がより快適に変わります。適度な距離感を取り、ストレスをためずに仲良くするためには、生活パターンやライフスタイルの違いを、お互いが尊重し気兼ねなく暮らすようにするとうまくいくような気がします。二世帯住宅の理想の暮らし方は各家庭で変わってきますが、コミュニケーションをとりながらルールを決めていけばいいと思います。暮らしてみてはじめてわかることも多いですよね。