「陶芸女子」なんて言葉も出てくるほど、女性たちのあいだで今話題になっているのが「陶芸」です。難しそうなイメージ?いいえ!実はお家にあるオーブンレンジで加熱するだけで、本格的な焼き物が作れるんです。それを叶えてくれる「オーブン粘土」についてまとめてみました。
オーブン粘土とは?
家庭用のオーブンで作れる
出典: www.uresica.com
オーブン粘土は「樹脂粘土」とも呼ばれ、加熱することでプラスチック状に固まる特殊な粘土です。カラフルな色付きの粘土がいろいろなメーカーから販売されており、DIYのアイテムとして世界的に人気があります。
「粘土を焼いて仕上げる」というと、陶芸の高温の窯でちょっと危ない……というイメージがありますが、オーブン粘土はその名前のとおり「家のオーブンで作れる」とても使いやすいものです。
110~130℃のオーブンで20~30分焼いて完成しちゃうという、「低音&短時間でOK」という点が大変魅力的です。
陶器を作れるオーブン粘土もあります
出典: blog.etsy.com
オーブン粘土と呼ばれるものには、ほかに焼き上げると陶器になる「陶土(とうど)」というものもあります。食器などの、より実用性の高い作品を作るのにピッタリです。
こちらも樹脂粘土と同じく、基本としては形を作ったら家庭用のオーブンで加熱するだけで作品が作れますが、作品を乾燥させるために1~7日置く作業が必要です。樹脂粘土より高めの160~180℃のオーブンで約30~60分焼くことで耐水性にすぐれた作品が作れます。
使いかけの余った粘土は、濡れタオルなどで包みビニール袋等に入れて密封しておけば大丈夫!万が一固くなってしまっても保存方法と同じ状態にすることで、またやわらかくなります。
人気の理由は手軽さ
出典: plaza.rakuten.co.jp
家庭用のオーブンで作れるというのがオーブン粘土の一番の魅力ですが、ほかにもすぐれた特徴を持っているため、制作のとき何かと便利なところも人気のヒミツとなっているようです。
◆ほかの樹脂粘土のように製作中に乾燥が進まないため、ゆっくり製作できる。
◆粘土の色が豊富なため、色を混ぜたりとバリエーションがさらに増えてニュアンスカラーも作れる。
◆形を作ったあと、焼くだけで完成。陶器の場合、さらに専用のコート剤を塗って再加熱すれば耐水性が増す。
◆焼き上げて固くなってからも、カッターや彫刻刀などで削ったりと、形を変えることができる。
手軽でありながら本格的な作品を作れる点が、人気の理由なんですね!
どんなものが作れる?
アクセサリー
出典: www.katarina.jp
「オーブン粘土で作れるもの」で代表的なものといえば、まずはアクセサリーです。
こちらはユニークな柄入りペンダント。勾玉のようなコロンとした形もまたおもしろいですね。形を作って焼き上げてから、お好みで色を塗っていきます。
オシャレとして身に付けるアクセサリーだから、手作りするからには人のちょっと差のつくオリジナリティを大切にしたいもの。オーブン粘土は手作りアクセサリーのDIYアイデアと可能性をグンと拡げてくれます!
出典: blog.livedoor.jp
オーブン粘土で作ったパーツに、ピアス用の金具をつければ簡単にオリジナルのピアスが作れます。
オーブン粘土を薄く平らにのばしたら、クッキー型などでハート形に型抜きし、ピアス金具を通す穴を空けて焼き上げます。あとはアクリル絵の具で模様を描いて再加熱すれば完成です。
ピラミッド模様の入ったハートのピアスはとても個性的!周りの人に「それどこで買ったの?」と聞かれて「手作りだよ!」と言ったら感心されちゃいそうですね。
出典: pikoworld.exblog.jp
オーブン粘土で作ったシンプルなうさぎのモチーフに、ストラップのパーツを付けて。ビーズなどを組み合わせて、より可愛らしく仕上がっています。
こうして見てみるとなんだか「うさぎのクッキー」みたいですね。オーブン粘土でDIYを楽しんでいる人は、実際にクッキー型を使ってモチーフ作りをする人が多いようです。
オーブン粘土を平らにのばし、クッキーを型抜きするのと同じ要領でポンポンとすれば、ほしいモチーフを簡単にたくさん作ることができます。
フィギュア
出典: inko-ko.shop-pro.jp
アクセサリーが作れるなら、次は飾って楽しいフィギュアなどはいかがでしょう?自由に形が作れるオーブン粘土なら、細かい部分の制作もゆっくりじっくり取り組めます。
このかわいらしいインコのフィギュア、とてもツヤツヤです。樹脂粘土用のツヤ出し剤を塗ると、このようなツルンとした光沢が出ます。ツヤ出し剤はお好みで使ってみてください。ツヤなしでもまた違った雰囲気が出て楽しいですよ。
出典: chonger53.exblog.jp
ネコの形をしたイス、イスの形をしたネコ?まるで砂糖菓子のようなかわいらしい作品です。
こちらは先ほどの作品と違い、ツヤなし仕上げです。ベールがかかったようなしっとりとした雰囲気もまたステキですよね!
フィギュアにヒモを通すための金具を取り付ければ、お部屋のデコレーションアイテムのオーナメントとして使えます。
出典: www.fg-site.net
有名なキャラフィギュアも、オーブン粘土で作れちゃいます!初音ミクの2等身フィギュア、とてもかわいいですね!
このような精巧なフィギュアの場合は顔、髪の毛、洋服などそれぞれ別に作って後から接着剤で仕上げるのだそうです。たしかに樹脂粘土はプラスチックになるので、さながらプラモデルを自分で作ってしまうような感じですね。技術があれば細か~いものも作成可能なんです!
お皿や箸置き
出典: websta.me
おにぎりの小皿と、トーストの皿、素朴な仕上がりがステキな食器ですね。市販のものではなかなか見つからないデザインでも、手作りなら思いのまま!イマジネーションをふくらませて自由に作ることができます。
より耐水性にすぐれたオーブン陶土は、こういったお皿やカップなど、何かを盛り付けたり入れたりするものをつくるのに適しています。
出典: www.creema.jp
茶碗やポットの形をした、ほっこりかわいらしい箸置き。陶器の素朴さを活かした仕上がりになっています。
陶土は焼き上げたあとで専用のコーティング剤を塗り、再加熱することで、日常で頻繁に使用しても問題ないほどに強度が増します。食卓で普段使いするものも、手作りとは思えないほどにしっかりした出来上がりが期待できます。
出典: websta.me
普通のシンプルなスプーン&フォークに、オーブン粘土でデコレーションしています。なんと食洗機にかけても大丈夫だそうです!子どもといっしょに作ると楽しそうなアイデアですよね。
樹脂粘土なら温度が110℃~と低めなので、スプーン&フォークといった金属なども一緒に加熱できるところがアレンジしやすく大変便利です。
幼稚園や保育園に通っている子の持ちものに、こういったオリジナルのスプーン&フォークをプラスするのもいいですね。
インテリア雑貨
出典: necomoss.com
小さめの植木鉢なども、オーブン粘土を使って自作することができます。家にあるオーブンに入る大きさに合った植木鉢を作って、大切な花やグリーンをよりステキにディスプレイできたら嬉しいですよね!
植木鉢や花瓶など、水を直接入れたりするものを作りたいなら、樹脂粘土より陶土のほうが向いています。適度な重さが生まれるので、プラスチックよりも安定感があり、ホールドする力にもすぐれています。
出典: helloglow.co
アクセサリーやちょっとした日常使いの小物類を乗せる小皿(アクセサリートレイ)も、簡単な工程で作れます。色のトーンを合わせてさりげなくコーディネートしてみるのも楽しそう!
こちらの写真のアクセサリートレイは樹脂粘土を使っています。基本のトレイを作ったら、ゴールドのアクリル絵具でペイントしています。簡単に短時間で作りたい場合は、樹脂粘土を使うのがオススメ!
ドレッサーコーナーに、玄関周りに、頻繁に使うものの定位置がこんなかわいらしいトレイだと嬉しくなりますね。
オーブン粘土の種類
オーブン粘土は大きく分けて2種類あります。ひとつは加熱すると硬い樹脂(プラスチック)になる「樹脂粘土」、もうひとつは加熱することで陶器になる「陶土」です。
アクセサリーパーツなどの細かいものは樹脂粘土で、お皿などの食器類は陶土で作るのがベストです。メジャーなオーブン粘土を特徴も合わせていくつかご紹介します。
ステッドラー社の”FIMO”(フィモ)
出典: dollshouse.ocnk.net
フィモはドイツの老舗文具メーカー「ステッドラー社」から販売されている樹脂粘土。高温で加熱する必要がないため、お家にあるオーブンを使って、簡単に作品作りが可能です。
カラフルでお手頃価格がフィモのいいところ!ベーシックなものから蓄光タイプなどの少し質感の違うタイプもあり、合わせて36色が揃います。形を作って焼くだけで基本的に色付けの必要がありません。違う色同士を混ぜることもできます。
あらかじめ温度設定したオーブンで110℃で20分~30分加熱するだけで、やわらかな粘土がプラスチックのように固まります。さらに陶器のような高熱で焼き上げる必要がないため、革やガラスといったほかの素材も一緒に加熱でき、作品のバリエーションもグンと広がります。
◆内容量:各57g ◆価格:468円(税込)
ポリフォーム社の”Premo!”(プレモ)
出典: www.yumegazai.com
オーブン粘土、特に樹脂粘土では世界的に有名なのがこのプレモ!です。アメリカ生まれで、質感の違うものを合わせて全46色揃います。
熱が加わらなければ固まってしまうこともないので、保存がラク!常温でクッキングシートなどで包んでおけばいつでも使うことができます。制作の段階でゆっくり作れるのがいいですね。
焼き上げてしまえば作品が変形することもなく、耐久性&耐水性にもすぐれた状態になるので、実用的な小物作りやフィギュア作りに適しています。
◆内容量:57g ◆価格:480円(税込)
100均のオーブン粘土
出典: blogs.yahoo.co.jp
こちらはダイソーで取り扱っているオーブン粘土。100円で買えちゃうなんて嬉しいですよね!オーブン粘土DIYも、気軽に始められそうです。
写真のような複数色入りのものや、単色で販売されているタイプがあります。100均で手に入るオーブン粘土は、一般的に容量が少なめなので、ちょっとした小物を作るのに向いているでしょう。
ストラップやキーホルダー用のチャーム、ヘアゴムに通してモチーフ付きゴムになど、小さくてかわいらしいものを作ってみるのにオススメです。
ヤコ オーブン陶土
出典: blog.livedoor.jp
さてここからは陶器を作れる粘土をご紹介します。
「ヤコオーブン陶土」はお皿や箸置きなどの食器類や花瓶など、本格的な陶器作品を簡単に作成できる陶土です。樹脂粘土より高めの160~180℃のオーブンで焼き上げると、とても強度のある作品になります。
粘土をこねる作業が必要ないのでとても扱いやすく、小さな子どもでもラクに成形できます。素朴な焼き物の風合いが楽しめるので、和食器やナチュラルな雰囲気の花瓶、植木鉢などのガーデニング小物などを作るのに向いている粘土です。
また専用のコート剤を塗ることで水に強くなるため、毎日使う生活用品を作るための粘土として大変オススメです。
◆内容量:各400g ◆価格:648円(税込)
フェリシモの「オーブン陶芸用陶土」
出典: www.ielove.co.jp
毎日が楽しくなる生活雑貨がいっぱいの通販サイト「フェリシモ」でも、オーブン粘土が販売されています。
12カ月のレッスンプログラムを申し込むと、オーブン粘土をはじめとする陶器作成に必要な道具がすべて揃ってしまう魅力的なプログラムです。また粘土の単品で購入も可能です。
画像の下から2番目のベージュ色の粘土は、フェリシモのオリジナルカラーだそうです。
◆内容量:各500g ◆価格:上から3番目まで822円(税込)、ベージュ1131円(税込)一番下オレンジ1296円(税込)
オーブン粘土の注意点
出典: item.rakuten.co.jp
とても便利でDIYゴコロをくすぐられるオーブン粘土ですが、使うときにはいくつかの注意点があります。作成のときの参考にしてみてください。
◇ホコリが混じりやすい◇ 着ている服や作業している場所など、周りのホコリをなるべく粘土に付着させないような工夫が必要です。タッパーなどのケースやラップなどでその都度ホコリから守りましょう。
◇指紋が付きやすい◇手で練って形を作るため、指紋が付くのは避けられません。筆にほんの少しベビーパウダーを取り、焼く前の作品につけて指紋を取るようにならしましょう。
◇違う色の粘土を触る前に手をキレイに拭こう!◇オーブン粘土は指紋の奥にまで入りこむため、別の粘土に触る前によく手をキレイにしないと、色が混ざってしまいます。色を混ぜ合わせたくないときは、必ずタオルやウェットティッシュなどで手をよく拭いてください。
必要な道具は?
アートナイフ
出典: d.hatena.ne.jp
ペンのような細長い柄の先に、斜めになった刃がついているものです。プラモデル作りが趣味の男性や、ペーパークラフトを楽しんでいる人ならすでに持っているかもしれませんね。
焼き上げたオーブン粘土を削って、細かい修正を加えたいときにこの小さめの刃先が活躍します。特にフィギュアを作る場合は必須アイテムと言えるでしょう。顔などの細かい部分を形作るとき、焼き上げ前の微調整にも使えます。
文房具店やホームセンター、100均でも売られています。ちなみに画像の一番下のナイフはセリアのもの。決して高いものではないので、1本持っておくと重宝します。
粘土べら
出典: shouhin-kensaku.kakinota.net
作品にカーブを付けたりするのに、あると便利なのが「粘土べら」です。100均でも販売されており、しかも複数本セットが手に入ります。割り箸や爪楊枝、スプーンなどで代用してもOKです。
作品に模様を彫りたいとき、粘土べらを使うとキレイに模様が作れます。オーブン陶土で食器などを作るときも、器の内側をへらを使ってならしていくと凹凸の少ないなめらかな仕上がりに!
焼き上げる前に余分な粘土を切り取るときも、粘土べらの出番!熱が加わっていないやわらかい粘土なら、へらで切るように取り除くことができます。
粘土板
出典: blog.livedoor.jp
粘土をこねる、薄く平らにのばす、このような作業のときは粘土板があるとテーブルや机の上を汚す心配もありません。
文房具店やホームセンター、そして100均でも専用の粘土板が販売されています。大きさを測れる目盛りが印刷されていたりするので、定規を持ち出さなくても大丈夫だったりします。
プラスチック製の下敷きや、キッチン用のカッティングボードで代用することも可能です。
その他あると便利なもの
出典: item.rakuten.co.jp
「のし棒とたたら板(粘土が好みの厚さになるよう、この板のあいだに粘土を置いてのし棒でのばします)」があると均一な厚さにのばせます。その他、作品作りにあると便利なものは……
◆クッキー型 ◆粘土とつなげたいパーツ(アクセサリー用金具など) ◆ウェットティッシュ(汚れた手を拭くのに何かと便利です) ◆クッキングシート(オーブンで焼くとき作品の下に敷きます。粘土保存にも使えます) ◆フタのできる容器またはプラスチックの透明カップ(粘土をホコリから守ります。作業中の粘土や焼く前の作品にかぶせて使うと◎)
オーブン粘土DIYにもベビーパウダーが活躍!
出典: s.webry.info
樹脂粘土で作品を作ると、イヤでも付いてしまうのが「指紋」です。焼き上げる前のちょっとひと手間で、指紋を取り除きましょう!
少量のベビーパウダーを筆の先に取って、作品をなでるように動かすと、指紋を消すことができます。
作品の仕上げの段階で、直接触らずに作業をするには「竹ぐし」を使うと便利です。特に小さめの作品は、竹ぐしに刺した状態で最終調整すると余計な指紋を付けずに済みます。
オーブン粘土の基本的な使い方
1.必要な量を取り出す
出典: arc-oasis.com
オーブン粘土を必要なぶんだけ取り出します。特に樹脂粘土の場合、焼き上げる前と後で大きさが変わらないため、使いきれる量だけで大丈夫です。
2.よく練る
出典: www.abeautifulmess.com
取り出したままのオーブン粘土はやや硬めです。自由自在に形を作れるようによく練りましょう。
陶土の場合、練らなくてもそのまま使えますが、のし棒でのばしたり丸めたりという作業をしたい場合は少し練ると扱いやすくなります。
ちょうどよいやわらかさの粘土になったら、形を作るのも簡単になりますよ!
3.成形する
出典: hyakuraku.exblog.jp
さていよいよ形を作る成形の作業です。画像のように薄くのばした粘土をクッキー型で抜いたり、手で形を作ったり、作品に合わせて好みの形を作っていきます。
ペンダントやピアスなどのアクセサリー類、スプーン&フォークの飾りなどの場合は、この段階で粘土に金具類を付けます。穴を空けたいときも、ここで空けておきましょう。
成形し終わった粘土は、ホコリがかぶらないように透明なプラスチック容器やラップなどで覆っておくと安心です!
4.加熱する
出典: www.rinrei-wax.jp
成形した粘土をオーブンで加熱します。使用するオーブンは必ず「温度調節機能のあるオーブン」にしてください。
樹脂粘土なら110~130℃で約20~30分、陶土なら160~180℃で約30~60分加熱します。加熱時間と温度は必ず守りましょう!
オーブンの天板にクッキングシートかアルミホイルを敷いて、その上に作品を並べます。上部のヒーターから5cm以上離れるように作品の大きさや並べ方に注意して加熱してください。
できあがり!
出典: eastsidetokyo.jp
焼き上がったらオーブンから取り出してよく冷まします。あのやわらかい粘土からこんなステキな作品ができました、嬉しい!感動ですね!!
作品にツヤをプラスしたいときは、専用のツヤ出し剤を塗って再加熱します。陶土の場合はコート剤を塗って再加熱することで、水がもれないしっかりした花瓶や食器になります。
いくつかの注意点はありますが、それをキチンとおさえれば大丈夫です。あとはアイデア次第でさまざまなものを作ってお気に入りをどんどん増やしちゃいましょう!
簡単に作れる作品レシピ
箸置き
出典: www.beauty-co.jp
箸置きはオーブン粘土初心者にオススメです。準備も工程も簡単なので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
<用意するもの>
・オーブン粘土(陶土)
・防水仕上げ専用液
・粘土べら
<作り方>
1.粘土で好みの形の箸置きを作ります。
2.1週間~10日ほど部屋の中でしっかり乾燥させます。ちゃんと乾さないと失敗するので注意!
3.160℃のオーブンで約30分ほど焼きます。
4.しっかり冷ましてから、防水仕上げ専用液を薄く全体に塗り(色を付けたいときは、防水仕上げ液を塗る前に色付けします)、乾いたら100~120℃で15~20分再加熱してできあがり!
ボタン
出典: atelier.woman.excite.co.jp
こんなカラフルなボタン、お店では見つからないですよね。オーブン粘土を使えば柄入りのボタンもけっこう簡単に作れます。
<用意するもの>
・好みの樹脂粘土
・オーブン粘土用カッター(普通のカッターでもOK)
・のし棒
・爪楊枝
・定規
・粘土板
・クッキングシート(無地のコピー用紙でもOK)
作り方は下のリンクにてご覧下さい!
ミルフィオリ
出典: ja.aliexpress.com
「ミルフィオリ」とは、イタリア語で直訳すると「千の花」という意味で、ガラス細工の専門用語です。昔からガラス工芸が盛んだったイタリアでは、日本でいうところの「金太郎飴」と同じように、切っても切っても同じ模様が出てくるガラス棒を古くから作っていました。
それにちなんで樹脂粘土でミルフィオリを作り、いろいろな作品を作るのが世界的に人気です。先にご紹介したボタンも、ミルフィオリをマスターすると簡単に作ることができます。
大きさも色もさまざまな「お花のミルフィオリの作り方」の解説動画です。ここまでバリエーション豊富に作れるようになれば、オーブン粘土DIYの幅はもっともっと拡がりそうです!
家庭用のオーブンで作れる
出典: www.uresica.com
オーブン粘土は「樹脂粘土」とも呼ばれ、加熱することでプラスチック状に固まる特殊な粘土です。カラフルな色付きの粘土がいろいろなメーカーから販売されており、DIYのアイテムとして世界的に人気があります。
「粘土を焼いて仕上げる」というと、陶芸の高温の窯でちょっと危ない……というイメージがありますが、オーブン粘土はその名前のとおり「家のオーブンで作れる」とても使いやすいものです。
110~130℃のオーブンで20~30分焼いて完成しちゃうという、「低音&短時間でOK」という点が大変魅力的です。
陶器を作れるオーブン粘土もあります
出典: blog.etsy.com
オーブン粘土と呼ばれるものには、ほかに焼き上げると陶器になる「陶土(とうど)」というものもあります。食器などの、より実用性の高い作品を作るのにピッタリです。
こちらも樹脂粘土と同じく、基本としては形を作ったら家庭用のオーブンで加熱するだけで作品が作れますが、作品を乾燥させるために1~7日置く作業が必要です。樹脂粘土より高めの160~180℃のオーブンで約30~60分焼くことで耐水性にすぐれた作品が作れます。
使いかけの余った粘土は、濡れタオルなどで包みビニール袋等に入れて密封しておけば大丈夫!万が一固くなってしまっても保存方法と同じ状態にすることで、またやわらかくなります。
人気の理由は手軽さ
出典: plaza.rakuten.co.jp
家庭用のオーブンで作れるというのがオーブン粘土の一番の魅力ですが、ほかにもすぐれた特徴を持っているため、制作のとき何かと便利なところも人気のヒミツとなっているようです。
◆ほかの樹脂粘土のように製作中に乾燥が進まないため、ゆっくり製作できる。
◆粘土の色が豊富なため、色を混ぜたりとバリエーションがさらに増えてニュアンスカラーも作れる。
◆形を作ったあと、焼くだけで完成。陶器の場合、さらに専用のコート剤を塗って再加熱すれば耐水性が増す。
◆焼き上げて固くなってからも、カッターや彫刻刀などで削ったりと、形を変えることができる。
手軽でありながら本格的な作品を作れる点が、人気の理由なんですね!
アクセサリー
出典: www.katarina.jp
「オーブン粘土で作れるもの」で代表的なものといえば、まずはアクセサリーです。
こちらはユニークな柄入りペンダント。勾玉のようなコロンとした形もまたおもしろいですね。形を作って焼き上げてから、お好みで色を塗っていきます。
オシャレとして身に付けるアクセサリーだから、手作りするからには人のちょっと差のつくオリジナリティを大切にしたいもの。オーブン粘土は手作りアクセサリーのDIYアイデアと可能性をグンと拡げてくれます!
出典: blog.livedoor.jp
オーブン粘土で作ったパーツに、ピアス用の金具をつければ簡単にオリジナルのピアスが作れます。
オーブン粘土を薄く平らにのばしたら、クッキー型などでハート形に型抜きし、ピアス金具を通す穴を空けて焼き上げます。あとはアクリル絵の具で模様を描いて再加熱すれば完成です。
ピラミッド模様の入ったハートのピアスはとても個性的!周りの人に「それどこで買ったの?」と聞かれて「手作りだよ!」と言ったら感心されちゃいそうですね。
出典: pikoworld.exblog.jp
オーブン粘土で作ったシンプルなうさぎのモチーフに、ストラップのパーツを付けて。ビーズなどを組み合わせて、より可愛らしく仕上がっています。
こうして見てみるとなんだか「うさぎのクッキー」みたいですね。オーブン粘土でDIYを楽しんでいる人は、実際にクッキー型を使ってモチーフ作りをする人が多いようです。
オーブン粘土を平らにのばし、クッキーを型抜きするのと同じ要領でポンポンとすれば、ほしいモチーフを簡単にたくさん作ることができます。
出典: inko-ko.shop-pro.jp
アクセサリーが作れるなら、次は飾って楽しいフィギュアなどはいかがでしょう?自由に形が作れるオーブン粘土なら、細かい部分の制作もゆっくりじっくり取り組めます。
このかわいらしいインコのフィギュア、とてもツヤツヤです。樹脂粘土用のツヤ出し剤を塗ると、このようなツルンとした光沢が出ます。ツヤ出し剤はお好みで使ってみてください。ツヤなしでもまた違った雰囲気が出て楽しいですよ。
出典: chonger53.exblog.jp
ネコの形をしたイス、イスの形をしたネコ?まるで砂糖菓子のようなかわいらしい作品です。
こちらは先ほどの作品と違い、ツヤなし仕上げです。ベールがかかったようなしっとりとした雰囲気もまたステキですよね!
フィギュアにヒモを通すための金具を取り付ければ、お部屋のデコレーションアイテムのオーナメントとして使えます。
出典: www.fg-site.net
有名なキャラフィギュアも、オーブン粘土で作れちゃいます!初音ミクの2等身フィギュア、とてもかわいいですね!
このような精巧なフィギュアの場合は顔、髪の毛、洋服などそれぞれ別に作って後から接着剤で仕上げるのだそうです。たしかに樹脂粘土はプラスチックになるので、さながらプラモデルを自分で作ってしまうような感じですね。技術があれば細か~いものも作成可能なんです!
お皿や箸置き
出典: websta.me
おにぎりの小皿と、トーストの皿、素朴な仕上がりがステキな食器ですね。市販のものではなかなか見つからないデザインでも、手作りなら思いのまま!イマジネーションをふくらませて自由に作ることができます。
より耐水性にすぐれたオーブン陶土は、こういったお皿やカップなど、何かを盛り付けたり入れたりするものをつくるのに適しています。
出典: www.creema.jp
茶碗やポットの形をした、ほっこりかわいらしい箸置き。陶器の素朴さを活かした仕上がりになっています。
陶土は焼き上げたあとで専用のコーティング剤を塗り、再加熱することで、日常で頻繁に使用しても問題ないほどに強度が増します。食卓で普段使いするものも、手作りとは思えないほどにしっかりした出来上がりが期待できます。
出典: websta.me
普通のシンプルなスプーン&フォークに、オーブン粘土でデコレーションしています。なんと食洗機にかけても大丈夫だそうです!子どもといっしょに作ると楽しそうなアイデアですよね。
樹脂粘土なら温度が110℃~と低めなので、スプーン&フォークといった金属なども一緒に加熱できるところがアレンジしやすく大変便利です。
幼稚園や保育園に通っている子の持ちものに、こういったオリジナルのスプーン&フォークをプラスするのもいいですね。
出典: necomoss.com
小さめの植木鉢なども、オーブン粘土を使って自作することができます。家にあるオーブンに入る大きさに合った植木鉢を作って、大切な花やグリーンをよりステキにディスプレイできたら嬉しいですよね!
植木鉢や花瓶など、水を直接入れたりするものを作りたいなら、樹脂粘土より陶土のほうが向いています。適度な重さが生まれるので、プラスチックよりも安定感があり、ホールドする力にもすぐれています。
出典: helloglow.co
アクセサリーやちょっとした日常使いの小物類を乗せる小皿(アクセサリートレイ)も、簡単な工程で作れます。色のトーンを合わせてさりげなくコーディネートしてみるのも楽しそう!
こちらの写真のアクセサリートレイは樹脂粘土を使っています。基本のトレイを作ったら、ゴールドのアクリル絵具でペイントしています。簡単に短時間で作りたい場合は、樹脂粘土を使うのがオススメ!
ドレッサーコーナーに、玄関周りに、頻繁に使うものの定位置がこんなかわいらしいトレイだと嬉しくなりますね。
オーブン粘土は大きく分けて2種類あります。ひとつは加熱すると硬い樹脂(プラスチック)になる「樹脂粘土」、もうひとつは加熱することで陶器になる「陶土」です。
アクセサリーパーツなどの細かいものは樹脂粘土で、お皿などの食器類は陶土で作るのがベストです。メジャーなオーブン粘土を特徴も合わせていくつかご紹介します。
ステッドラー社の”FIMO”(フィモ)
出典: dollshouse.ocnk.net
フィモはドイツの老舗文具メーカー「ステッドラー社」から販売されている樹脂粘土。高温で加熱する必要がないため、お家にあるオーブンを使って、簡単に作品作りが可能です。
カラフルでお手頃価格がフィモのいいところ!ベーシックなものから蓄光タイプなどの少し質感の違うタイプもあり、合わせて36色が揃います。形を作って焼くだけで基本的に色付けの必要がありません。違う色同士を混ぜることもできます。
あらかじめ温度設定したオーブンで110℃で20分~30分加熱するだけで、やわらかな粘土がプラスチックのように固まります。さらに陶器のような高熱で焼き上げる必要がないため、革やガラスといったほかの素材も一緒に加熱でき、作品のバリエーションもグンと広がります。
◆内容量:各57g ◆価格:468円(税込)
ポリフォーム社の”Premo!”(プレモ)
出典: www.yumegazai.com
オーブン粘土、特に樹脂粘土では世界的に有名なのがこのプレモ!です。アメリカ生まれで、質感の違うものを合わせて全46色揃います。
熱が加わらなければ固まってしまうこともないので、保存がラク!常温でクッキングシートなどで包んでおけばいつでも使うことができます。制作の段階でゆっくり作れるのがいいですね。
焼き上げてしまえば作品が変形することもなく、耐久性&耐水性にもすぐれた状態になるので、実用的な小物作りやフィギュア作りに適しています。
◆内容量:57g ◆価格:480円(税込)
100均のオーブン粘土
出典: blogs.yahoo.co.jp
こちらはダイソーで取り扱っているオーブン粘土。100円で買えちゃうなんて嬉しいですよね!オーブン粘土DIYも、気軽に始められそうです。
写真のような複数色入りのものや、単色で販売されているタイプがあります。100均で手に入るオーブン粘土は、一般的に容量が少なめなので、ちょっとした小物を作るのに向いているでしょう。
ストラップやキーホルダー用のチャーム、ヘアゴムに通してモチーフ付きゴムになど、小さくてかわいらしいものを作ってみるのにオススメです。
ヤコ オーブン陶土
出典: blog.livedoor.jp
さてここからは陶器を作れる粘土をご紹介します。
「ヤコオーブン陶土」はお皿や箸置きなどの食器類や花瓶など、本格的な陶器作品を簡単に作成できる陶土です。樹脂粘土より高めの160~180℃のオーブンで焼き上げると、とても強度のある作品になります。
粘土をこねる作業が必要ないのでとても扱いやすく、小さな子どもでもラクに成形できます。素朴な焼き物の風合いが楽しめるので、和食器やナチュラルな雰囲気の花瓶、植木鉢などのガーデニング小物などを作るのに向いている粘土です。
また専用のコート剤を塗ることで水に強くなるため、毎日使う生活用品を作るための粘土として大変オススメです。
◆内容量:各400g ◆価格:648円(税込)
フェリシモの「オーブン陶芸用陶土」
出典: www.ielove.co.jp
毎日が楽しくなる生活雑貨がいっぱいの通販サイト「フェリシモ」でも、オーブン粘土が販売されています。
12カ月のレッスンプログラムを申し込むと、オーブン粘土をはじめとする陶器作成に必要な道具がすべて揃ってしまう魅力的なプログラムです。また粘土の単品で購入も可能です。
画像の下から2番目のベージュ色の粘土は、フェリシモのオリジナルカラーだそうです。
◆内容量:各500g ◆価格:上から3番目まで822円(税込)、ベージュ1131円(税込)一番下オレンジ1296円(税込)