木のぬくもりを感じられる家具が好き、という方も多いと思いますが、家具に使われている木の種類に注目してみたことはありますか?一口に「木製家具」と言っても、樹種の違いでガラリと雰囲気が変わってしまいます。そして、それぞれの木で特徴や性質が違うんです。ぜひ、一生ものの木の家具を探すときの参考にしてみてください。
ブナ(ビーチ)はきめ細やかな木目
ブナは、きめ細やかで比較的白っぽい木目が特徴で、硬いのでテーブルなどに向いています。北欧デザインのシンプルナチュラルな家具全般にもよく使用されています。
ブナならではの「曲げ木」デザイン
実はこのチェアの背は1本の木をぐいっと曲げて作られています。丈夫で粘りのあるブナだからこそできるデザインといえます。
メープルはなめらかな木肌が魅力
メープルは透明感も感じさせる、なめらかな質感と明るい色味なので、北欧インテリアやキッズルームなどに向いています。表面が硬いのでデスクやテーブルにもおすすめ。ただし、意外に重みがあります。
パインはカントリー調インテリアに合います
パインは、特にカントリー調のインテリアの中でも、優しい女性らしい雰囲気のインテリアに向いています。色味は明るいですが、使い込むと飴色に近づいてきます。比較的軽量なので、子供部屋やチェアに向いています。
ナラ(オーク)はリビングや応接スペースに
ブナ同様、比較的硬く加工がしやすく、独特の木目を持ちます。ナチュラルで暖かみがありながら高級感のある、落ち着いたインテリアに向いています。
タモは経年変化を楽しんで
タモは比較的軽くて丈夫で、チェアなどに特に向いています。最初はブナのように白っぽいですが、だんだん写真のような濃い飴色に変化してきます。
チェリーはなじみやすい木目と色調です
チェリーは主張しすぎない木目に中間色の色味なので、どんなインテリアにもなじみます。使い込むほどに光沢を放つようになるので、長く使って楽しみたいですね。
チークはアジアンな雰囲気にも合います
チークは豪華客船の内装にも使用され、海外で特に重宝されています。素朴さと気品を併せもつ雰囲気があるので、大人のカジュアルやアジアンスタイルにも向いています。
ウォールナットのナチュラルな濃淡を楽しんで
ウォールナットは元々チョコレート色の色味なので、ナチュラルながら落ち着いた色の家具になります。同じ材のなかで色の濃淡が大きいことを生かしたデザインの家具も多くあります。
杉は表情豊かな美しい木目と香りが特徴
杉は木目が非常に美しく、香りもとても良いですが、比較的やわらかくキズがつきやすいです。写真は、圧縮して強度を高めることで、杉の欠点を補った家具「HIDA」シリーズです。
香りが良いのでベッドにも向いています
杉は香りが良いので、リラックススペースに向いています。また、木目が和モダンなデザインによく合うので、このような低いデザインのベッドにもマッチします。
コツ・ポイント
ここで取り上げた樹種は、世界で家具として使われている木のほんの一部に過ぎません。木の種類によって本当にインテリアの雰囲気が変わってしまうのです。ナチュラルな木の家具を選ぶときは、ぜひ五感でじっくり触れてみてくださいね。きっと一生もののパートナーになってくれますよ。