寒さが苦手な人は、多いのではないでしょうか。冬は、寒さが脳の活動に大きく影響し、「季節性うつ」といった心の不調につながりやすい季節でもあります。そこで、暮らしの中に「しあわせホルモン」を増やす習慣をとりいれて、ゆううつな寒さを吹き飛ばし、快適な暮らしをしましょう。好きなインテリアや雑貨に囲まれる以外にも、習慣から、暮らしのクオリティをアップさせてみてはいかがでしょうか。
「しあわせホルモン」って何?
わたしたちの脳は、たくさんのホルモンを分泌しています。そのうち、幸福感をもたらしてくれるホルモンを「セロトニン」といいます。セロトニンが満たされていると、ハッピーオーラに包まれて、お肌もきれいになったりと元気に毎日が送れますが、一方で足りなくなると、落ち込みや不安が高まり、怒りやすくもなり、気持ちがネガティブになっていきます。
ちなみに、脳内ホルモンは、こんなに種類があります。各ホルモンのはたらきもこんなにあるのです。
・セロトニン:心地よさ、満足感、落ち着いた気持ち
・エンドルフィン:幸せ、快感
・アドレナリン:興奮、意欲
・ノルアドレナリン:やる気、集中力、意欲
・ドーパミン:喜び、楽しさ、やる気
冬はゆううつになりやすい?
日照時間が短い冬は、ゆううつな人が増えるということが研究で明らかになっています。というのも、セロトニンは、日光を浴びることで分泌が促されるからです。
気温が下がる冬は、身も心も凍るような寒さに見舞われますし、日照時間の短さで、セロトニン分泌が低下していく季節なのです。
なんだかやる気が夏よりもちょっと減ったなあ、家を出るのも億劫だなあ、という人は、心がけておくと冬をもっと楽しく乗り越えられるかもしれませんね。
どうすれば増えるの?
日光浴をする
セロトニンの分泌が低下している冬なので、積極的に日光を浴びましょう。“天気がいいと、気分がいい”。そんなことってありますよね。これが、セロトニンが分泌されるひみつ。
セロトニンという神経伝達物質は、日光の光で活性化するという性質があります。ベストは、くもりの日、日の出後の1時間くらい(2,500ルクス以上)の朝日といわれています。
早ければ5分で活性化しますが、20分〜30分程度の時間、毎日浴びることがもっとも効果的です。
音楽を聴く
好きな音楽を聴いて、気分を高めるという人も多いでしょう。自ら気持ちを高めることで、ホルモン分泌にもいい循環を作ります。好きな音楽や、意識的にからだを解放するようなリラクセーションミュージックを5分程度聴くだけでもホルモン分泌に効果的です。
考え事をしない時間を作る
考え事やおしゃべりをすることなく、一人で「無」の状態を作ること。この時間は、脳に休息を与え、ホルモンの分泌に効果的です。
女性ホルモンを整えるためにヨガをしている人も多いと思いますが、セロトニンは女性ホルモンとも連動するものなのです。ヨガなどの瞑想だけでなく、寝っ転がって何も考えない時間を作るだけでもOKです。
一定リズムの運動をする
セロトニンの分泌を促進する運動は、ウォーキングかジョギング。特に、一定のリズムがあると、セロトニン分泌が活性化されます。特に、5分以上行うことでセロトニン分泌は活発になります。歩調にあわせて、息を吐き切りながら、丹田(たんでん)を意識して早歩きしましょう。
血行も良くなるので、からだ全体が心地よい状態になります。冬にからだが凍えて硬くなっているときには意識したいことですね。掃除機をかけるときや雑巾がけのときに一定リズムを意識するのもおすすめですよ。
スマホの使用は長時間ではなくこまめに
同じ姿勢で、寝る前や座っているときに長時間スマホやパソコンを見続けることは、セロトニン分泌を低下させます。年末年始、外出をしないで家でゴロゴロしながら、長時間スマホをいじっていると、セロトニンが衰えていきますので、こまめに時間を区切って見るようにしましょう!
セロトニンにいい3つの食べ物
セロトニン低下を防ぐには、セロトニンのもととなる「トリプトファン」というアミノ酸を増やすこともひとつの方法です。そのために摂取したい食品をご紹介しましょう。
納豆
100gあたりに240mgのトリプトファンが含まれている納豆。さらに、セロトニン生成に必要なビタミンB6も豊富。食物繊維も豊富で、腸内環境が整うことでも有名な食品です。
バナナ
トリプトファン、ビタミンB6が多いバナナ。セロトニンは、食べることでしか補えないアミノ酸からできているため、積極的に毎日摂取したいもの。実はセロトニンは腸内で作られているのです。毎日アミノ酸を摂取し腸内環境をととのえることが大切といわれるゆえんも、わかりますね。
ヨーグルト
ヨーグルトにも、トリプトファンが豊富。さらには、発酵食品なので腸内環境も整えます。バナナと合わせて食べると効果的ですね。
コツ・ポイント
毎日元気に過ごすには、家での時間や一人の時間を充実させて、プライベートの時間をもっと楽しむことが大切ですね!心とからだも健康に気を使うことで、寒い冬をより楽しく過ごしてみましょう。