ハンドメイドで布を使って作品を作ったときに出る余り布。皆さん、どうしていますか?きっとお気に入りの布なので捨てるのはもったいないと思っている方が多いのでは?ちょっとした布の破片でもできる小物もあるのです。リニューアルして新たな作品に仕上がる作り方のご紹介です。
余った端切れはどうする?
まずは捨てないで!!
出典: kisskissquilt.blogspot.jp
ハンドメイドは楽しいですよね。それはもう布選びの段階から始まっています。手芸店や布屋さんに行ってワクワクしながら生地を選ぶ。そうして吟味して買ってきた生地で目的のハンドメイドのお品を作る。それはもうきっと満足のいく作品、思い入れのある作品になることでしょう。
しかし、余りがでないようにきちんと型紙をとっても、余り布は必ずでるもの。
大好きな布、柄、素材なので捨てるのは躊躇しますよね。
だからといって、使い道もないし……。
ちょっと待って!!
いろいろな作品に余り布が生まれ変わります。まずは、捨てないで取っておいて下さい。
布の保存
出典: quiltnote.blog.eonet.jp
ある程度、大きさのある布であればそのまま保管しておくのがいいですね。はさみをいれすぎると、作りたいものができたときに、布が足りない!!と残念な思いをしてしまいます。
20cm程度の余り布であれば、暇があれば正方形の形に切っておくことをオススメします。
普通サイズのコースターが10cm×10cm程度。これを作ろうとするならば、縫い代を入れて12cm×12cmで裁断しておくと、表面、裏面の布合わせて2枚あればできます。
もちろん、コースターでなくても、パッチワークの布としてストックしておくと、何かつくりたいものができたときにさっと繋ぎ合わせてできるので便利です。
布の余り具合に合わせて、12cm×12cm、10cm×10cmなどいくつか厚紙で型紙をつくっておいて、余り布にのせて型をとり、ささっと裁断しておくといいですよ。
さらに小さな布端は?
出典: blog.goo.ne.jp
1cmくらいの端切れでも、実はつくれるものがあるのです。かさばるときは巾着や、箱などに入れて保管しておきましょう。
何かを作ってでる端切れの中には、長くて細い部分も出るかと思います。それも針金ハンガーに巻きつけて、布のハンガーが出来たりします。途中で切れていても大丈夫。なので、スペースに余裕があればとっておいて下さい。
もしかしたらあるかもしれないバザー
お子さんが成長すると…
お子さんが幼稚園、小学校と上がるにつれ、幼稚園ではバザーがあるところも多く、何か品ものを提供しないといけない(義務ではありませんが、お声がかかります)ところもあるようです。クラブ活動でもその収益が部費の拡充につながり遠征費の一部になるところも多いようで、ここぞとばかり張り切る保護者も。
たいていお中元、お歳暮の品をそのままバザーに出すということが多いようですが、中にはハンドメイドであっと思うものを出されているお母さんもいます。
出典: ahmiosho
現在は何も予定がなくても、お子さんが大きくなると何かとそのような行事が出てきます。それはそんなに先のことではないかもしれません。
そんなときに余り布は多いに役立つ救世主になってくれるのです。
ワンディショップさながらの作家さんの気分で作品を作って出してみるのもいいですね。
何より、喜ばれるし、端切れならコストもそんなにかかりません。
それに、捨ててしまう布なら生まれ変わって誰かに喜んでもらるのなら嬉しいですよね。
コツを覚えたら案外簡単に量産できるものもあります。そんなハンドメイド作品をこれからご紹介したいと思います。
しかし、駄作を商品として出すなんて……。
心配ご無用。
そもそも、幼稚園や小学校のバザーは収益を目的としていません。商品を提供するのもボランティアなのです。
そのため商品自体の値段も小学生でも気軽に買える値段をつけているところも多く、買ったものが壊れたとしても、そこはご愛嬌でまかり通るところもあります。
かといって、あまりにも粗悪品はNGですが……。
なので、あまり気を遣いすぎず、気楽に作ってみることが大切です。要はこれを使ってくれる人は喜んでくれるかな~という気持ちで、作ることが大切なのです。
パッチワークでできるもの
パッチワークとは?
出典: www.artesanato.com
パットワークとは、つぎはぎという意味です。柄や素材の違う布どうしを縫い合わせて1枚の大きな布をつくる手芸や作品です。
素材は同じものではなく全然違うもの、例えばリネンの横にコットン素材やキルト布など厚みの違うものを合わせてみてもオシャレに仕上がります。
また、ビビットな色づかいのものを組み合わせると遊び心のある布地に仕上がります。わざと布の耳を見えるように配置したり、大きさも正方形や長方形の組み合わせでもOKです。
出典: chikuchiku.ti-da.net
つなぎ合わせてランチョンマットが出来ました。タグをつければ市販品のようです。
ヨーヨーキルトやポーチも出来ます。色づかいを考えるときが至福の時間?
コースター
出典: www.cinematoday.jp
端切れ布でできるものといえば、真っ先に思いつくのは「コースター」。
余り布を、12cm×12cmの正方形に裁断、切り替えをつけたい場合は、2種類の布を縫い合わせて、好きな位置で12cm×12cmになるように裁断するか、先に全体の大きさが12cm×12cmになるよう9cmと3cmにするなどして縫い合わせて作る方法があります。
【材料】
・12cm×12cmに余り布を裁断しておく
1個につき表面、裏面の2枚を用意する。
裏面は同じ布でもOK。無地のリネンやコットンでもOK。
【作り方】
(1)生地を中表に重ね、回りを1周ぐるりと手縫い、またはミシンをかける。その際に返し口を4~5cmほどのこして縫います。
(2)ひっくり返して、アイロンで形を整えて、ステッチしたら出来上がりです。
出典: blog.goo.ne.jp
表裏縫い合わせる前に、表側にイニシャルタグをつけてもカワイイですね。
返し口のところは、わざとワンポイントになるように、色の違う糸でステッチしています。
出典: plaza.rakuten.co.jp
YUWAのイニシャルプリントの生地と、リバティの生地を組み合わせた贅沢なコースター。
リバティで何かをつくったときは、端切れも余すことなく活用したいものですよね。
通常のコースターよりもさらに小さなパッチワークの組み合わせでできるのでほんの切れ端もムダにはしません。
出典: chikuchiku.ti-da.net
長方形に裁断したパッチワークです。色合わせを楽しみましょう。
ふたつきポケットティッシュケース
出典: ahmiosho
シンプルなティッシュペーパーケースもいいけど、このようにふたがついているとオシャレです。一見難しそうにみえますが、コツを覚えれば簡単にできます。
出典: ahmiosho
ふたを開くとこんな感じです。ティッシュペーパーを入れるところの奥にもうひとつポケットがあるので、バンドエイドなど入れておいてもいいですね。
【作り方】
出典: ahmiosho
(1)生地を裁断します。
切り替えなしの1枚布で縫う場合は、長さ52cm×幅14cm(縫い代込み)に
裁断します。
出典: ahmiosho
切り替えを入れたい場合は
19cm(縫い代+1cm)を2枚、14cm(縫い代+2cm)を1枚用意して縫い合わせます。
出典: ahmiosho
(2)本体を縫います。
裏にして両端を1cm谷折りして、さらに1cm谷折りをした三つ折にし、ミシンで端を縫います。
出典: ahmiosho
折り曲げてみたところです。両端が三つ折になっています。
出典: ahmiosho
(3)生地を表に向けて……
レースをつける場合は左から31cmのところにつけます。この位置だと表の下のほうにレースが施されているデザインになります。もう少し上に配置したいときなど、好みのあわせて調整してくださいね。
出典: ahmiosho
タグをつける場合は、タグの頭を右にして縫い代の1cmからもう1cm上のところに縫います。
出典: ahmiosho
(4)左端から12cmのところを谷折りします。
(5)さらに折った12cmの右端4cmを山折りにします。
(6)右端4cmを谷折りします。
出典: ahmiosho
折り曲げてみたところです。
画像上の紙は型紙で、広げた状態のものを置いています。折り曲げることによってこのくらいの大きさになりました。
出典: ahmiosho
(7)真ん中で谷折りにします。
出典: ahmiosho
これを真ん中で折ると……
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イメージとしては、このような形です。横からみたところを線で引いてみました。
出典: ahmiosho
折ってしまえば、上から見るとこのような形になります。
(8)上下の両端1cmのところをミシンで縫います。
出典: ahmiosho
(9)ひっくり返し出来上がりです。
出典: ahmiosho
作り方の工程としては、ミシン箇所も少なく、そんなに難しくはありませんが、
これを考えた人はとても頭がいい人だと思います。裁縫のノウハウがわかっているのですね。裏返してみると、ちゃんとポケットティッシュケースの形になるのです!!
パスケース
これは、バザーで出すと、喜ばれる品物です。おけいこごとで電車やバスに乗る子どもも多く、目立つ柄のパスケースはかばんの中で見つけやすいし、ホルダーをつけているので、自分でひもやボールチェーンなどつけて首にぶら下げてもいいし……。
もちろん、バザーでなくても自分用に欲しいハンドメイド作品です。
[表側]
出典: ahmiosho
パスを入れると隠れてしまうけど、自分だけの楽しみとして好きなスタンプを押してます。
ビニールシートはなんと100均のクリアケースなのです。
[裏側]
出典: ahmiosho
自分が好きなタグやレース、もちろん布地がかわいければそのまま何もつけずに作ります。
タグも1枚ずつ買うと結構高いので量産するときは、綿テープにスタンプを押して、カットしてミシンすれば即席タグが完成です。
【材料】
出典: ahmiosho
■背面の布、中側の布……9cm×13cm
■表窓の布……9cm×11.5cm
■革ひも……8mm×6cm長さ
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■100均で売っているクリアケース
パスケースの窓に使用しました。7cm×9cmにカットして使います。
【作り方】
出典: ahmiosho
(1)窓布と背側の布に接着芯を貼ります。窓側布にはチャコペンまたは鉛筆で切り取り線をつけておきます。
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(2)中を切り取り、くり貫きます。角を斜めに切り込みを入れます。
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(3)切り込みを入れた箇所を内側に折り曲げます。アイロンなどでおさえてもいいです。
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(4)クリアケースと一緒にミシンでステッチをかけます。
※画像ではわかりづらいと思いますが、クリアケースをはさんでいます。
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(5)頭の部分(グレーの矢印部分)も折りこんでステッチをかけます。
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(6)画像のように重ねます。
※画像はわかりやすいように上側をずらして撮影しています。赤の矢印までもっていき完全にかぶせた状態にします。
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(7)3枚重ねてミシンをします。そのときに革タグを画像の茶色のイラストのように挟み込んで縫います。
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(8)かさばらないように角をカットします。
出典: ahmiosho
(9)窓の布からひっくり返します。
ここが少し難しいです。なかなかひっくり返らず、クリアケースの窓部分がぐちゃっとなるときもありますが、後でもとに戻ります。根気よくひっくり返しましょう。
好みで端にぐるりとステッチをかけてもいいです。ただし、ギリギリの位置でかけないと、小さくなりすぎて、カードが入らない、またはパンパンとなってしまいますので注意が必要です。
出典: ahmiosho
完成です。
布地もあまり必要ではないので、余り布でできます。革タグは手芸店に皮が販売されています。ここではバッグなどをつくった余りの革をカットして使いました。
革でなくても、綿テープやリネンテープでもかわいくできますよ。
出典: ahmiosho
右端のパスケースはヒッコリー柄の布地にバテンレースをカットして作ってみました。バテンレースもある一部分のみ使えるので便利ですよ。
モバイルケース
出典: ahmiosho
かばんなどにちょっとひっかけておくと、取り出しやすく便利です。ガラケーの頃には活躍したケースですが、スマホ、iphoneではあまり使わないかな……。
でも、3DSが入るサイズに作ってバザーに出したところ、子どもたちや、なんとお年寄りが真っ先に買ってくれました。
まだまだ需要はありそうです。
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ボタンはシェルボタンを使っています。
※シェルボタン
貝殻を加工してできたボタンです。手芸店や雑貨屋さんなどで売られています。キラキラ光る天然素材がいい感じです。
【材料】
出典: ahmiosho
・表布……32㎝×12㎝
・裏布……32㎝×12㎝
・キルト芯……30㎝×10㎝
・革ひも……3mmくらいの幅の物を6㎝
・綿テープ……3㎝幅のものを23㎝
・飾りのレース(好みで)
・シェルボタン……1個
【作り方】
出典: ahmiosho
■持ち手を作ります。
(1)もち手裏面は綿テープを使用します。3cm幅のものを23cm用意します。
綿テープを半分に折り曲げ、アイロンで型をつけます。
持ち手の表側になる布は、本体生地と同じ柄を使います。同じく23cm×3cm用意します。
出典: ahmiosho
両端を7mm程度折ります。
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(2)革ひもを挟み中表にして縫います。そのとき革ひもの表は表布と中表になるように配置します。
出典: ahmiosho
中表にして縫ったところです。
※革のループは皮の表が表生地になるように注意してつけましょう。
出典: ahmiosho
(3)表に返します。
出典: ahmiosho
(4)1周ぐるりとステッチします。
出典: ahmiosho
■本体を縫う
(5)表面にレース、タグなどお好みでつける場合はこの過程でつけます。
(6)裏面にキルト芯をつけます。(ずれたりするので、端を少し縫ってつけると作業がしやすくなります。)
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(7)表と裏を中表に重ねて、両サイドを縫います。
出典: ahmiosho
両サイドを縫ったところです。
出典: ahmiosho
(8)画像の真ん中のくぼみの部分を中心にして半分に折ります。
出典: ahmiosho
(9)両端を縫います。そのときに返し口を設けます。返し口の部分は縫いません。
出典: ahmiosho
(10)両端の4箇所を縫います。
(11)返し口からひっくり返します。
(12)返し口を手縫いでまつります。
出典: ahmiosho
(13)持ち手をつけて出来上がりです。
出典: ahmiosho
完成です。
サイズはスマホ、iphone、それぞれ違うので自分のもののサイズを図って作成してください。
リコーダーケース
出典: ahmiosho
小学校になったら使うリコーダーのケース。学校指定で買うことが多いと思いますが、リコーダーケースはシンプルというより、味気ないものだったりしますよね。
ちょっとかわいくリコーダーケースを作ってみましょう。ランドセルにひっかけると注目の的ですよ。
【材料】
出典: ahmiosho
■表布……縦8㎝×横74㎝
■裏布……縦8㎝×横68㎝
■ふた部分……縦8㎝×横6㎝
お好みでタグやシェルボタン、モチーフ、レースなど
【作り方】
(1)布を裁断します。
余り布を使う場合は適当に端切れをつなげてパッチワーク風にして表布にしてもよいし、2色や3色の切り替えにしてもいいです。もちろんシンプルに1枚布でつくってもOKです。
裏布はほとんど見えない(というか、まったく見えない)ので、薄手の布なら何でもいいです。
出典: ahmiosho
(2)表布の表側、左端、上から12㎝のところにループを作ります。綿テープでも、端切れを四角にしてかこんでもいいです。これもお好みで……。画像は綿テープでループを止めてみました。
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(3)表布、ループをつけた反対側(右側)の4.5㎝のところにマジックテープを縫い付けます。
※この過程で縫い付ける理由はあとで縫い付けると、縫い目が表側に見えてしまうからです。先に縫うと、完成のときにマジックテープがちょうど真ん中に来ないなど難点があるので、見えてもいいという方は最後の工程でマジックテープをつけましょう。
スナップホックをつける場合はこの過程は省略します。
出典: ahmiosho
(4)ふたの内布にもマジックテープをつけます。ここも、(3)同様、先につけると中心にならない場合もあるので、あとからつけてもOKです。その場合、表に縫い目が出てしまいます。気にならない方は最後の工程で。
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(5)マジックテープをつけたほうの表布と裏布を中表に合わせてミシンをかけます。縫い合わせたところを割って、アイロンをかけます。表に返してステッチをかけます。
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(6)表布と裏布を中表に合わせます。このときはみ出した余分なところはカットしていたほうが縫いやすいです。ときどき表と裏がくっついていないことがあるので注意して縫いましょう。また、縫い代を1cmとってしまうとスリムなケースになってしまうので、7mmくらいの縫い代で縫ったほうがいいです。
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このようにはみ出したところをカットしましょう。
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(7)中表にあわせます。画像はわかりやすいようにずらして撮影していますが、縫うときはぴったりと合わせます。
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(8)まち針をつけて、ミシンでぐるりと縫いましょう。
出典: ahmiosho
ふたの部分は縫ったあとでカットするので、気にせず縫いましょう。
こうしておくほうが、ずれたときに補正がしやすいです。
出典: ahmiosho
ぐるりと縫い終わったところ。
出典: ahmiosho
(9)ふたの余分な部分をカットします。
邪道ですが、ずれたときに補正がしやすいので試行錯誤の結果、この方法にしました。
出典: ahmiosho
(10)表にひっくり返してアイロンをかけます。
出典: ahmiosho
(11)端ミシンをかけます。
仕上げに端ミシンをかけますが、さきほど縫い代を7mmにしたほうがいいと言ったのは、ここで1cm縫い代をとると、裏から見たときに布が出てしまうためです。
出典: ahmiosho
イメージとしては、こんな感じです。この真ん中の部分が長いとはみ出てしまいます。
出典: ahmiosho
(12)アイロンで押さえて形を整えたら完成です。
出典: ahmiosho
中身を入れてみたところです。少し余裕があるほうが入れやすいので、縫うときに気を付けて縫いましょう。